乳扇(ルーシャン)-雲南中部のカテージチーズ
- レコードナンバー
- 660656
- 論文タイプ
- 学術雑誌論文
- ALIS書誌ID
- ZZ00016464
- NACSIS書誌ID
- AA11178236
- 本文言語
- ja
- 著者名
- 小崎 道雄 ; 岡田 早苗 ; 小原 直弘 ; 汪 立君
- 誌名
- 日本食品保蔵科学会誌
- 別誌名
- 日本食品保蔵科学会誌
- 発行元
- 日本食品保蔵科学会
- 巻号ページ
- 28巻・5号,p.253-260(2002-09)
- ISSN
- 13441213
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- PDF(1583KB)
- 抄録
- 中国の雲南省西部にある大理ペー族自治州には、ペー族のもつ固有の醗酵食品の乳扇および乳餅がある。ともに乳たんぱく質を凝固させたカテージチーズであるが、前者は乾燥食品であり後者は乳扇の加工中間品で、重石により水分を除去しただけのものである。これらの食品に関しては、微生物学的また食品科学的な考察がそれほどなされていないようである。したがって試料採集をかねて、これら醗酵食品の製法と背景についても調査を行った。乳扇は大理ペー族自治州の狭い地域でつくられている。大理(古城)から北へ50km離れた鄧川町がその中心である。またその製法も三段階に分かれ複雑であり、熟練を必要とするという。牛乳たんぱく質の凝固は酵素でなく、パパイア液を醗酵させた乳酸または凝乳植物の葉液である。凝固乳は竹竿に巻き取って乾燥させ製品とするが、鮮やかな黄白色で薄い半透明に地階柔軟性のものを良品とする。この酸凝固による製法はフィリピンの水牛乳のカテージチーズ、ケソンプティと類似している。ケソンプティはスペインからフィリピンへもたらされたといわれているが、しかし大理の乳扇はチベットの影響を受けたカテージチーズである。乳を凝固後熟成させないで消費するカテージチーズは、製法も簡単であるから、家畜を飼養している各地でつくられている。しかしさらに薄く扇のようにして乾燥させるカテージチーズは余り類をみない。外観は大豆からの湯葉とよく似ているが、その食べ方、調理の方法も似ているように思える。ともかく乳扇は興味のある、乳からの発酵食品であった。
- 引用文献数
- 11
- 登録日
- 2011年6月16日
- 収録データベース
- AGROLib ; JASI