根こぶ病抵抗性カブ(Brassica rapa L.)培養根へのFura-2の導入と細胞内Ca2+濃度の測定
- レコードナンバー
- 742740
- 論文タイプ
- 学術雑誌論文
- ALIS書誌ID
- ZZ00014669
- NACSIS書誌ID
- AN00183393
- 本文言語
- ja
- 著者名
- 高橋 秀行 ; 石川 寿樹 ; 早川 徹 ; 伊藤 紀美子 ; 三ツ井 敏明 ; 堀 秀隆
- 誌名
- 新潟大学農学部研究報告 = Bulletin of the Faculty of Agriculture, Niigata University
- 発行元
- 新潟大学農学部
- 巻号ページ
- 60巻・1号,p.61-66(2007-08)
- ISSN
- 03858634
- 全文表示
- PDF(675KB)
- 抄録
- 我々は以前の研究において、カブ(Brassica rapa L.)幼根から誘導した培養根を用い、根こぶ病菌Plasmodiophora brassicaeに対する初期抵抗反応の誘導にCa2+が必要であることを示した(akahashi e al.、2006)。本研究では、根こぶ病抵抗反応におけるカブ培養根の細胞内Ca2+濃度([Ca2+]cy)の変動を調査するため、Ca2+の蛍光指示薬Fura-2のアセトキシメチルエステル(Fura-2/AM)をカブ培養根に導入し、蛍光顕微鏡により[Ca2+]cyを定量的に解析することを試みた。蛍光顕微鏡下で細胞質内にFura-2が導入されたことが確認できたカブ培養根に、カルシウムイオノフォアA23187とCa2+を同時に処理すると、直ちに[Ca2+]cyの相対値を示すFura-2蛍光比が上昇したことから、Fura-2/AMを用いた本手法は、培養根における[Ca2+]cyの変化を観察するのに適していることが示された。さらに[Ca2+]cyを増加させることが知られている外的刺激として、マンニトール及びNaClの高濃度処理を行ったところ、同様なFura-2蛍光比の急激な増加が観察され、本手法の汎用性が示された。次に、我々は本来の目的である根こぶ病抵抗反応における[Ca2+]cyの解析に本手法を応用した。Fura-2/AMを導入した根こぶ病抵抗性カブ培養根にP.brassicaeの休眠胞子を処理しても、500秒の測定時間内に[Ca2+]cyが変化することは無かった。しかし休眠胞子を発芽促進液(GES:germinaion enhancing suspension)で前処理し、同様の実験を行ったところ、非常にわずかであったものの、再現性ある[Ca2+]cyの上昇が観察された。根こぶ病に対する初期抵抗反応におけるCa2+の重要性を立証するためには、今後さらなる解析が必要であるが、その過程において本手法は大きく貢献するものと期待される。
- 引用文献数
- 22
- 登録日
- 2011年1月19日
- 収録データベース
- JASI ; AGROLib