低アミロース米新品種「ミルキープリンセス」の育成

レコードナンバー
760336
論文タイプ
学術雑誌論文
ALIS書誌ID
ZZ20002846
NACSIS書誌ID
AA11581884
本文言語
ja
著者名
佐藤 宏之 ; 井辺 時雄 ; 根本 博 ; 赤間 芳洋 ; 堀末 登 ; 太田 久稔 ; 平林 秀介 ; 出田 収 ; 安東 郁男 ; 須藤 充 ; 沼口 憲治 ; 高舘 正男 ; 平澤 秀雄 ; 坂井 真 ; 田村 和彦 ; 青木 法明
誌名
作物研究所研究報告
別誌名
Bulletin of the National Institute of Crop Science ; 作物研報 ; Bull. Natl. Inst. Crop Sci.
発行元
農業技術研究機構作物研究所
巻号ページ
9号,p.63-79(2008-03)
ISSN
13468480
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抄録
「ミルキープリンセス」は、縞葉枯病抵抗性を備えた栽培特性の優れる低アミロース米品種を育成することを目標に、「関東163号」を母、「鴻(こう)272」を父とする交雑組み合わせから育成された品種である(「鴻272」は、「コシヒカリ」の低アミロース性突然変異系統であり、「ミルキークイーン」の姉妹系統)。1997年から「関東194号」の地方系統名で、関係府県に配付して地域適応性を検討すると共に、品質・食味等の特性を調査した。2003年に「水稲農林387号」として登録され、「ミルキープリンセス」と命名された。この品種の特性は以下の通りである。1. 出穂期及び成熟期は「ミルキークイーン」より2日程度早く、育成地では“早生の晩”に属する粳種である。耐倒伏性は「ミルキークイーン」より強く“強”である。2. 収量性は、育成地における標肥栽培(N成分:6~8kg/a)では「ミルキークイーン」を10%程度下回るが、多肥栽培(N成分:10~14kg/a)では「ミルキークイーン」並である。3. 低アミロース性遺伝子Wx-mqを保有し、白米のアミロース含有率は約9%の低アミロース米品種である。炊飯米の粘りは「コシヒカリ」に優り、「ミルキークイーン」並である。食味総合評価値は、「コシヒカリ」、「ミルキークイーン」並の“上中”である。4. 縞葉枯抵抗性遺伝子Stvb-iを保有し、同病害に対して“抵抗性”である。5. Wx-mq及びStvb-i遺伝子を併せ持つ低アミロース米品種は、現時点で本品種以外には育成されていないことから、2遺伝子のDNA鑑定法(佐藤ら(2002)、斎藤ら(1999))を併用することで、「ミルキープリンセス」は他の水稲品種との識別が可能である(2007年現在)。以上の特性から、「ミルキープリンセス」は縞葉枯病常発地や肥沃地向けの低アミロース米品種として、普及・活用が期待される。
引用文献数
7
登録日
2010年7月7日
収録データベース
AGROLib ; JASI