難培養性細菌種のゲノム完全長配列取得による機能解明

レコードナンバー
800101
論文タイプ
学術雑誌論文
ALIS書誌ID
ZZ00016779
NACSIS書誌ID
AN00352796
本文言語
ja
著者名
本郷 裕一
誌名
土と微生物
別誌名
Soil microorganisms
発行元
土壌微生物研究会
巻号ページ
64巻・2号,p.77-80(2010-10)
ISSN
09122184
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PDF(384KB)
抄録
環境中の大部分の微生物種は難培養性であり、それらの生理・生態は未知である。そうした難培養微生物種の機能を解明するために、少数の細胞からのゲノム完全長配列解析系の確立を試みた。標的としたのは、シロアリ腸内共生原生生物の細胞内に、さらに共生する培養不能細菌2種(Rs-D17、CfPt1-2)である。各々の宿主原生生物種の1細胞を単離し、細胞内共生細菌を数百個漏出させて回収した。それら細菌細胞をアルカリで溶解・変性して、Phi29 DNA polymeraseで等温全ゲノム増幅を行った。その結果、共に1.1Mbの完全長の環状染色体配列再構築に成功した。これらの全代謝系を予測したところ、宿主原生生物によるリグノセルロース分解の産物を炭素とエネルギー源とする、多様なアミノ駿やビタミン類の合成に特化した、オルガネラのような進化を遂げてきた細菌であることが判明した。特に、CfPt1-2は空中窒素を固定する能力を持つことが初めて明らかとなった。今後は、同手法を進化させ、単一の微生物細胞から全ゲノム配列を解読する、シングルセル・ゲノミクスの確立が期待される。
引用文献数
17
登録日
2011年5月27日
収録データベース
JASI ; AGROLib