野生動物による高病原性鳥インフルエンザウイルス伝播の可能性

レコードナンバー
903405
論文タイプ
学術雑誌論文
ALIS書誌ID
ZZ00011607
NACSIS書誌ID
AN0007252X
論文タイトル(英)
Possible transmission of highly pathogenic avian influenza virus to poultry by peridomestic mammals
本文言語
ja
著者名
山口 剛士
誌名
鶏病研究会報
別誌名
Journal of the Japanese Society on Poultry Diseases ; 鶏病研究会報
発行元
鶏病研究会
巻号ページ
52巻,増刊号,p.7-11(2016-09)
ISSN
0285709X
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PDF(1849KB)
抄録
高病原性鳥インフルエンザウイルス(HPAIV)の家禽舎内への侵入には,人や資材,飼料,水の他,舎内への侵入が疑われる野鳥や野生動物の関与が指摘され,様々な対策が講じられている。しかし,野生動物の家禽舎内への侵入実態については不明な点が多い。演者らは,養鶏場や鶏舎内への家ネズミ(ドブネズミ,クマネズミおよびハツカネズミ)を含む野生動物の侵入状況や家禽との接触状況を明らかにするため,赤外線センサーカメラによる農場調査を実施した。採卵鶏農場では,鶏舎内のクマネズミがケージ内や餌樋に侵入し,鶏と直接あるいは間接的に接触していること,また鶏舎内外を往来していることが明らかになった。この他にも複数の農場で,猫,イタチ類(チョウセンイタチおよびニホンイタチ),ホンドテンなどが除糞ベルトや集卵用バーコンベアの出口などを利用し,鶏舎内に侵入していることが明らかになった。これら野生動物のHPAIVに対する感受性は不明だが,海外では猫,イタチ類およびテンでHPAIVの自然感染例がある他,イタチの近縁種であるフェレットや猫にHPAIV感染鶏肉を与えた実験で,呼吸器や直腸から数日間にわたるHPAIV検出が報告されている。このことは,鶏舎内への侵入が確認された猫やフェレットの近縁種であるイタチ類やホンドテンが家禽への感染源となる可能性のあることを示唆している。本調査で,養鶏場への野生動物の侵入実態とその経路の一端が明らかになった。本講演が農場での野生動物侵入を考える契機となり,HPAI発生予防の一助となれば幸いである。
引用文献数
9
登録日
2017年1月27日
収録データベース
JASI ; AGROLib