黒毛和種における分娩後90日までの泌乳量の推定

レコードナンバー
811190
論文タイプ
学術雑誌論文
ALIS書誌ID
ZZ00014792
NACSIS書誌ID
AN0007465X
本文言語
ja
著者名
辻 絵美 ; 本多 健 ; 久下 志朗 ; 大山 憲二
誌名
肉用牛研究会報
別誌名
肉用牛研究会報
発行元
肉用牛研究会
巻号ページ
90号,p.10-14(2011-01)
ISSN
03868419
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PDF(3118KB)
抄録
肉用牛の繁殖経営における生産効率を向上させるためには、種牛性の改善が不可欠である。種牛性は繁殖能力と哺育能力とに区別され、哺育能力の大部分である泌乳能力は重要な形質であるが、肉用牛の泌乳特性に関する調査は近年あまり行われていない。そこで本研究では、種牛性向上のための基礎資料を得るため黒毛和種繁殖雌牛の泌乳能力について調査を行った。測定には、黒毛和種繁殖雌牛のべ38頭とその産子を供試した。体重差法により1日当たりの泌乳量を測定し、生後14日齢から90日齢をおおよその測定期間とした。得られたデータにWoodの式をあてはめ泌乳曲線を作成し、分娩後14-90日の推定累積泌乳量を算出した。得られた分娩後14-90日の測定データを当てはめて作成した個体ごとの泌乳曲線は、1日当たりの推定泌乳量の平均が分娩後14日の4.3kg(1.5-6.2kg)から90日の2.9kg(1.0-4.4kg)と、測定値をよく反映しており個体間変異の大きい曲線が得られた。泌乳曲線から算出した14-90日の推定累積泌乳量の平均値と標準偏差は287.8±59.8kg(124.5-419.1kg)であり、泌乳パターンと同様に個体差が大きかった。泌乳量と産次、分娩季節、子牛の性および近交係数との有意な相関関係は認められなかった。本研究で得られた累積泌乳量は海外の肉用品種や日本短角種の1/3-1/2程度であり、黒毛和種の中でも少ない傾向にあった。さらに20年前の但馬牛での報告と比較しても、累積泌乳量は65%程度と少なかった。分娩後30、60および90日までの推定累積泌乳量と子牛の増体量の相関係数は、それぞれ0.64、0.54および0.46(すべてP<0.01)であり、分娩後日数が小さいほど母牛の泌乳量と子牛の増体量の相関が大きく、生後初期の子牛の発育が母牛の泌乳量により大きく依存していることが確認された。
引用文献数
17
登録日
2012年12月3日
収録データベース
AGROLib ; JASI