兵庫県におけるニホンジカによる自然植生衰退がチョウ類群集に及ぼした影響

レコードナンバー
912944
論文タイプ
学術雑誌論文
ALIS書誌ID
ZZ20040890
本文言語
ja
著者名
近藤 伸一
誌名
兵庫ワイルドライフモノグラフ
別誌名
兵庫県森林動物研究センター兵庫ワイルドライフモノグラフ
発行元
兵庫県森林動物研究センター
巻号ページ
9号,p.63-89(2017-03)
ISSN
18838219
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抄録
・本章では、筆者によるこれまでの調査結果を取りまとめることで、兵庫県内のチョウ類群集におけるニホンジカ(以下、シカ)の影響について、現在までに把握できている状況を概観した。・但馬地域で、自然植生が衰退する以前と衰退後に実施したチョウ類のトランセクト調査結果を比較した。シカの食害で自然植生が衰退した地域のチョウ類群集は、種数、個体数が減少し、自然度の高い環境に生息する種が激減し、農耕地から都市部まで広く分布する種の割合が高くなるなどチョウ類群集相の多様性の低下が進んでいた。・県内の広域に分布するチョウ類の中で、自然植生が衰退する以前の分布状況が明らかなウスバシロチョウについて、現状調査を実施した。2001年時点で分布が確認されていた329箇所を再調査した結果、159箇所(48%)で絶滅していることが判明した。絶滅した箇所は、一部の箇所を除くと、落葉広葉樹林のシカによる下層植生の衰退が深刻な地域(藤木2012)と合致し、シカによる自然植生の衰退がウスバシロチョウの絶滅に大きく関与していることが示唆された。・豊岡市の市街地周辺の森林では1980年代までギフチョウの生息地が点在していたが、現在はシカの食害で林床の裸地化が進み、ほとんどの生息地で絶滅または絶滅が進行中である。その状況を調査した。・養父市と香美町にまたがるハチ高原の高丸山に県内唯一のウスイロヒョウモンモドキの生息地がある。2012年頃からシカの食害の影響が現れ、絶滅寸前に追い込まれた。シカの食害とウスイロヒョウモンモドキの生息環境の現況について調査した。
引用文献数
20
登録日
2018年1月15日
収録データベース
JASI ; AGROLib