Plectania melastoma(アカサビクロチャワンタケ-新称)の日本における発生

レコードナンバー
925286
論文タイプ
学術雑誌論文
ALIS書誌ID
ZZ00020889
NACSIS書誌ID
AA11352650
論文タイトル(英)
The occurrence of Plectania melastoma (Pezizales, Sarcosomataceae) in Japan
本文言語
en
著者名
長澤 栄史 ; 中西 玉子
誌名
財団法人日本きのこセンター菌蕈研究所研究報告 = Reports of the Tottori Mycological Institute
別誌名
菌蕈研究所研究報告 ; 日本きのこセンター菌蕈研究所研究報告
発行元
日本きのこセンター菌蕈研究所
巻号ページ
47号,p.1-6(2017-08)
ISSN
03888266
全文表示
PDF(1014KB)
抄録
京都府船井郡京丹波町のスギ林内で採集された標本(4月~5月にかけて林内の落枝および腐植上に発生)に基づいて,Plectania melastoma(Sowerby:Fr.)Fuckel(チャワンタケ目,クロチャワンタケ科)の日本における発生を報告した。本菌は,小型(径1-1.5cm位)でお椀状の,比較的丈夫な肉質の子嚢盤を落枝および腐植上に群生するが,子実層面が黒色であるのに対して子嚢盤の外表面が鮮やかな赤橙色~赤褐色を帯び,粉状を呈するのを著しい特徴とする。また,紡錘状楕円形の比較的大きな胞子(19.2-25.8×9.6-12.6μm,長さ/幅値(Q)=1.8-2.4)をもち,子嚢盤外表面の菌糸をKOH水溶液で処理するとワイン色の色素を溶出する特徴をもつ。日本では外観的特徴におい類似するKorfiella karnika D. C. Pant and V. P. Tewari(コフキクロチャワンタケ)と混同され易いが,同菌は子嚢盤が1側面で基部付近まで裂けることや竹の古い切り株に発生することなどで区別される。P. melastomaはPlectania属の基準種で,文献によれば世界,主に北半球に広く分布するが,発生はまれで局地的のようである。日本においては従来本学名における報告はないが,アメリカの北太平洋探検調査隊(1853-1856)によって日本(徳之島、1855年4月30日,根上)で採集され,英国のM. J. Berkeley and M. A. Curtisによって1860年に新種記載されたPeziza japonica Berk. and M. A. Cutis(=Plectania japonica(Berk. and M. A. Cutis)Sacc.)は,そのタイプを調査したPfister(1997)によれば,P. melastomaと同一種であるといわれている。本種にはまだ和名が無いので新たにアカサビクロチャワンタケと命名した。
引用文献数
21
登録日
2019年4月11日
収録データベース
JASI ; AGROLib