地域バイオマス利活用施策のプロジェクトサイクルマネジメントと評価指標

地域バイオマス利活用施策のプロジェクトサイクルマネジメントと評価指標

タイトル地域バイオマス利活用施策のプロジェクトサイクルマネジメントと評価指標
要約市町村などを単位とする地域レベルのバイオマス利活用は、地域診断から、計画策定、事業実施、施策評価に至るプロジェクトサイクルマネジメントを導入し、効果発現などの評価を適切に行うことにより、実現可能性の高い取り組みになる。
キーワード市町村バイオマス活用推進計画、地域診断、効果把握指標、地域活性化
担当機関(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所 農村総合研究部 資源循環システム研究チーム
連絡先029-838-7507
区分(部会名)農村工学
区分(部会名)バイオマス
分類参考、行政、技術
背景・ねらいこれまで、バイオマス・ニッポン総合戦略に基づき市町村が策定し公表したバイオマスタウン構想の達成状況の把握や同構想を効果的に実現させるための取り組みが十分なものになっていない。この点を踏まえ、様々なバイオマス利活用推進の支援を行ってきた知見に基づき、地域レベルのバイオマス利活用施策のプロジェクトマネジメントと効果発現の評価指標を提示する。
成果の内容・特徴
  1. バイオマスを持続的に利活用する施策は、図1に示すようなプロジェクトサイクルマネジメントの導入により2020年を目途とする実現可能性の高い計画の策定と進捗状況の管理を可能にする。中核事業主体、関係する主体、市町村の担当者、内部監査担当者、公募市民および有識者などで構成するバイオマス利活用推進協議会などの場で、適切な地域診断や社会実験を経て計画を策定し、事業実施中はモニタリングにより毎年度点検を行いながら運営する手順が適切である。保守・点検や適期の修繕により施設や機器の長寿命化が図られる。
  2. バイオマス利活用がもたらす潜在的外部経済の発掘・評価(図1の青字部分)と内部化が重要であり、ステークホールダーの意欲を高め、バイオマス利活用の推進を加速できる。
  3. バイオマス利活用の目的は地域によって異なるため、表1に示すような各々に適合した施策による効果が把握できる指標とその算出方法を設定する必要がある。これに事業開始から目標年次までの達成目標を入れることによりロードマップが具体化する。指標の選択と重み付けは地域の主体的な取り組みを促進する観点から、毎年度点検において柔軟に改善を図るべきである。
  4. 達成目標は、技術革新、資金調達、国レベルの制度・規制の動向を踏まえた設定となり、外部要因、前提条件を付記することにより目標に対する実績の評価に説明性、納得性が高まる。
  5. 施策の評価は、原料バイオマスの発生(生産)、収穫、搬送、貯蔵、マテリアルやエネルギーへの変換、その貯蔵、利用場所への搬送及び利用、廃棄の全工程を対象に、コスト、化石エネルギー消費量、環境負荷量をライフサイクル的に行うことを指向する。
成果の活用面・留意点
  1. バイオマス活用推進基本計画(2010年12月閣議決定)の基本的な方針の1つである「地域の主体的な取組の促進」について、その計画・運営・評価を合理的に進めることを目指す枠組みの提示である。
  2. バイオマス利活用における採算性評価は厳格に実施する必要がある。一方、外部経済効果、他の施策との相乗効果がバイオマス利活用推進の駆動力となる。
  3. 市町村バイオマス活用推進計画の策定目標600において画一的な方法はとるべきではなく、1つ1つ手作りで策定すべきである。
具体的データ
図1
表1
予算区分交付金研究
研究期間2009~2010
研究担当者柚山義人、清水夏樹、山岡 賢、中村真人、折立文子
発表論文柚山(2010)土地改良の測量と設計、72: 6-11
発行年度2010
収録データベース研究成果情報

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