高水分麦類の乾燥法に関する研究

高水分麦類の乾燥法に関する研究

レコードナンバー83766論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00016679NACSIS書誌IDAN00142421
著者名鈴木 幸三郎
安氏 優
武田 英之
飯嶋 桂
書誌名千葉県農業試験場研究報告 = Bulletin of the Chiba-Ken Agricultural Experiment Station
別誌名千葉農試研報
Bull. Chiba Agric. Exp. Stn.
Bulletin of the Chiba Prefectural Agricultural Experiment Station
発行元千葉県農業試験場
巻号,ページ14号, p.51-60(1974-03)ISSN05776880
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抄録麦類のコンバイン収穫を行なう場合の能率的な乾燥法を確立するため,コンバインで収穫した麦(ビール麦,大麦)を供試材料として,品質・発芽力への影響を考慮した高水分穀粒の乾燥特性についての基礎的試験を行なった。さらに,具体的な乾燥法についても実験検討した結果,次のことが明らかになった。1. 穀粒水分35.7%, 26%, 20%, 18%のビール麦を,温度条件が常温から50℃の範囲内で貯留した場合,水分の多いもの,および貯留温度が高いものは,短時日のうちに品質の劣化,発芽勢の低下がみとめられる。発芽勢95%以上を保持するための貯留許容期間は,50℃では,穀粒水分20%で5時間,18%でも10時間程度である。40℃では,35.7%1.5時間,26%5時間,20%20時間,18%は2日である。30℃では,26%以上は2日,20%以下は15日である。常温で,35.7%は3日,26%10日,20%以下は15日以上である。2. 前記材料を用い,これを室温のもとで1.の場合より多量に堆積貯留して,品質・発芽勢の変化を調査した。高水分の35.7%および26%の穀粒は,堆積後直ちに,発熱により穀温が上昇し,品質・発芽勢の低下が著しかった。品質・発芽力から許容される堆積貯留期間は,35.7%では1日,26%3日,20%15日,18%20日が安全限界であると考えられる。3. 高水分ビール麦の加熱乾燥を行なう場合の乾燥温度が,発芽力におよぼす影響について検討した。乾燥温度50℃では,(乾燥所要時間が短かかったためと思われるが)水分が20%以下であれば発芽勢95%以上を保持できる。40℃以下の乾燥温度では,29%でも規格の95%以上が保持できる。4. 大麦を供試して,循環型乾燥機を利用した,高水分穀粒の乾燥法について検討した。初期水分29%のような高水分穀粒では,予備乾燥段階で18%程度まで乾燥して排出し,これを一時貯留し,その後に仕上げ乾燥をする方式をとれば,高水分穀粒でも予備乾燥段階は,1日2回転の乾燥が可能となり,乾燥機の回転率を高めて処理能力を増加できる。5. 予備乾燥終了後の穀粒をタンク内にバラ堆積貯留し,外観的品質調査から,一時貯留期間の限界について検討した。水分21%以下の穀粒は,2ヵ月経過後もカビの発生や腐敗がみとめられなかった。6. 以上の結果,コンバイン収穫の高水分で,しかも大量の麦を乾燥する場合,穀温が40℃をこえないような送風温度で,予備乾燥で水分を18%程度まで乾燥して排出し,一時貯留をした後に,穀温45℃以下で乾燥して仕上げるような方式が望ましいものと思われる。
索引語乾燥;穀粒;検討;品質;乾燥法;水分;高水分穀粒;穀温;予備乾燥段階;発芽勢
引用文献数14
登録日2011年03月04日
収録データベースJASI, AGROLib

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