サトイモ葉の褐変症状の発生経過とその原因解明

サトイモ葉の褐変症状の発生経過とその原因解明

レコードナンバー110274論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00016679NACSIS書誌IDAN00142421
論文副題とくに光化学オキシダントとの関係について
著者名松岡 義浩
高崎 強
森川 昌記
松丸 恒夫
白鳥 孝治
大道 貞男
依田 彦太郎
書誌名千葉県農業試験場研究報告 = Bulletin of the Chiba-Ken Agricultural Experiment Station
別誌名千葉農試研報
Bull. Chiba Agric. Exp. Stn.
Bulletin of the Chiba Prefectural Agricultural Experiment Station
発行元千葉県農業試験場
巻号,ページ16号, p.93-102(1975-03)ISSN05776880
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抄録サトイモ葉の褐変症状の原因解明を目的とした3つの実証試験で得られた結果から,この症状の原因が光化学オキシダントによるものであるとする証拠を別記すると以下のとおりである。1. 活性炭などのフィルターを装着し,大気汚染物質を除去・浄化した浄化区チャンバー内でサトイモを育成すると,褐変症状の発生は完全に抑制することが出来た。この場合,チャンバー内で測定された汚染物質は6成分であったが,測定結果から主要な汚染物質はオキシダントであった。また同時に浄化したチャンバーと非浄化のそれとの間で,大気汚染物質の存在の有無を除いては生育上障害を起こすと考えられる重要な環境要因の差異は認められなかった。2. 大気汚染物質を除去しない非浄化区チャンバー内で育生した場合は,褐変症状の発生日は同チャンバー内の主として光化学オキシダントの高濃度汚染自の直後に現われた。またその発病の程度はオキシダント濃度の日最高値または積算値と比例して汚染状態が甚しいほど害徴の程度は顕著になった。3. 指標植物として用いたタバコ(品種Bel-W3)が非浄化区チャンバー内で葉にはん点を生じたが,この害徴を測定されたオゾン濃度値の両者から葉障害はオゾン害であると断定した。4. Bel-W3のオゾン害徴発生日とサトイモの発病日が一致した。5. 褐変症状の発生葉位は上位から数えて第2,3葉に顕著で展開直後の新葉および最下位葉にはほとんど褐変症状は現われない。このような成熟葉が汚染物質に対して感受性を高める現象はオゾン害の一つの特徴である。6. 非浄化区チャンバー内での褐変症状の発生と野外で栽培されている一般圃場での褐変症状の発生の経過が一致した。7. 褐変症状葉の組織学的な観察から,オゾン害特有のさく状細胞のえ死が確認された。8. 0.3ppmのオゾンに3時間人工接触させた結果,葉内部に白色の微細なクロロシス状のはん点からなる害徴が現われ,この症状の特徴と褐変症状葉で観察された害徴の特徴と本質的に一致した。以上の結果から,サトイモの褐変症状はオゾンを主成分とする光化学オキシダントによる障害であると結論ずけた。
索引語褐変症状;発生;サトイモ葉;原因解明;害徴;光化学オキシダント;症状;程度;褐変症状葉;サトイモ
引用文献数21
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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