桑園のトラクタ別機械化作業体系の策定とその作業能率

桑園のトラクタ別機械化作業体系の策定とその作業能率

レコードナンバー150430論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20008669NACSIS書誌IDAN00366054
著者名田辺 実
阿部 弘
塩川 晴寿
平岩 隆
市川 明
林 松太郎
書誌名蠶絲試驗場彙報
別誌名Technical bulletin of Sericultural Experiment Station, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries
Technical bulletin of Sericultural Experiment Station
蚕糸試験場彙報
発行元農林省蠶絲試驗場
巻号,ページ104号, p.93-114(1977-01)ISSN03853594
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抄録中・小型四輪トラクタおよび二輪トラクタ(耕耘機)を利用し,これらに付属する作業機ならびに各トラクタにふさわしいと考えられた他の機械(単体も含む)を組合わせて,桑園の収穫,除草,施肥,防除,株直し,発芽前伐採などの機械化作業体系を策定した.次にこれらの体系に相応する桑園を用いて作業を実施し,それぞれの体系について,人力体系と比較しながら,これに含まれる各作業の能率と全作業に占める時間割合などを明らかにした.その結果の概要は次の通りである.(1)春秋兼用桑園をA,夏秋専用桑園をBとした場合,10a当りの合計作業時間をみると人力体系(畦幅1.8m)においてはA:72.3時間,B:67.7時間であったが,策定された機械化体系においては中型四輪トラクタ体系(畦幅3m)A:13.1時間,B:15.2時間,小型四輪トラクタ体系(畦幅2.5m)A:16.1時間,B:16.5時間,二輪トラクタ体系(畦幅2m)A:22.1時間,B:37.9時間とそれぞれ著しい作業能率の向上が認められた.(2)人力体系における10a当りの作業時間を各作業別にみると,収穫は剪定鋏収穫と人力搬出によりA:約17時間,B:約21時間,除草は草掻きによりA:約24時間,B:約15時間,施肥は草掻きと鍬によりA:約19時間,B:15時間,防除は背負噴霧器によりA,B共に約12時間を要した.(3)中型四輪トラクタ体系の各作業における作業能率を人力体系と比較すると,収穫では条桑刈取機の利用により経過時間でみた場合Aでは人力体系の1/5(春蚕期の株直しを含めれば1/2),Bでは1/4,除草では畦間はロータリ,株間は除草剤散布(スプレーヤ)により人力体系のAは1/13,Bは1/9,施肥では化学肥料はヲイムソワー,ロータリ,有機質は吹上カッタ,ファームワゴン,ライムソワ,ロータリと全行程を機械化したため,人力体系に比しAは1/7,Bは1/5,防除はスプレーヤによりAは1/17,Bは1/24とそれぞれ顕著に省力化された.(4)小型四輪トラクタ体系においては作業機は中型四輪トラクタ体系の作業機に準じたものを使用したため,その作業能率はほぼ中型四輪トラクタ体系と類似していた.この両体系とも畦幅2.5mの場合は3mの場合に比し一定面積に対する作業距離が長くなり,作業時間はやや多くなる傾向を示した.(5)二輪トラクタ体系についてみると収穫は人力体系と同じ剪定鋏を用いたが,二輪トラクタ体系では人力体系に比べ畦幅がやや広がったため,10a当りの作業時間は人力体系よりやや少なかった.除草は中型四輪トラクタ体系と同様の方法で人力体系の1/8~1/5,施肥は春肥・夏肥施用をライムソワー,ロータリの機械力,冬肥施用をロータリ,培土機,ロータリプラウの機械力と人力併用で行い人力体系の1/4~1/3程度,防除は動力噴霧器により人力体系の1/8~1/11程度にそれぞれ省力された.(6)各体系を実施した桑園について年間の合計収量を調査した結果,春秋兼用桑園においては人力体系100(10a当り2,330kg)に対し,中・小型四輪トラクタ体系59~64,二輪トラクタ体系100であり,夏秋専用桑園においては人力体系100(10a当り2,257kg)に対し,中・小型四輪トラクタ体系72~79,二輪トラクタ体系82となり,疎植では収量が減少することが示され,栽植本数を減少させない機械化桑園設定の重要性が明らかになった.(7)最後に各体系における問題点について考察を行った.
索引語機械化;桑園;トラクタ;人力体系;体系;作業時間;桑園;ロータリ;中型四輪トラクタ体系;作業能率;収穫;除草;施肥
引用文献数1
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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