農家における条払機を利用した上蔟作業の分析と改善(2)

農家における条払機を利用した上蔟作業の分析と改善(2)

レコードナンバー150433論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20008669NACSIS書誌IDAN00366054
論文副題条払い収集作業能率を支配する要因の分析
著者名石川 誠男
叶内 朝治
須田 保明
佐藤 清
真下 昭六
高林 菊次
書誌名蠶絲試驗場彙報
別誌名Technical bulletin of Sericultural Experiment Station, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries
Technical bulletin of Sericultural Experiment Station
蚕糸試験場彙報
発行元農林省蠶絲試驗場
巻号,ページ104号, p.153-167(1977-01)ISSN03853594
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抄録昭和45年に簡易条払機を導入した2戸の群馬県の大規模農家(A,B)を対象に各蚕期にわたり上蔟作業を調査し,それらの条払い収集作業能率を支配する要因について分析を行った.1.条払い収集作業ははぎとり運搬作業と条払い作業から成るが,はぎとり運搬作業の能率は条払い作業の能率に影響し,条払い収集全体の能率を大きく支配している.2.条はくり作業ははぎとり運搬作業の中で35~40%の作業時間割合を占めたが,その作業能率は蚕座条件により大きく影響を受ける.蚕期別にみると箱当り条はくり作業能率は箱当りはくり回数が少ないほど高かった.蚕座の高さがあまり高くなく,蚕の垂直分布が比較的浅く,したがって1回のはくり蚕座長をある程度長くすることができ,しかも飼育密度も相対的に高い場合が多い晩秋蚕期は条はくり1回当りの蚕の収集量が多く,箱当り条はくり回数を少なくすることが容易で最も能率をあげやすいことが示された.3.熟蚕付着条をビニルで包み手運搬を行った場合に空手移動(往)と運搬(復)には25~30%の時間を要した.箱当り往復時間は蚕期別にみて平均1回の往復距離がほぼ同じ場合には箱当り運搬回数が少ないほど短縮された.手運搬の場合には運搬回数は条はくり回数と同じであったから,箱当り条はくり回数が最も少ない晩秋蚕期の能率が高かった.ここで,はぎとり運搬1回当りの平均往復距離をあまり大きくしないために条払機の設置位置の選定や蚕室毎の移動が重要な要件であることが示された.4.はぎとり運搬作業の空手移動と運搬歩行速度をA農家の特定の蚕室において調査を行った.各蚕期とも空手移動より運搬の方が早く,また,どちらも距離が遠くなるほど早くなる傾向が示された.蚕期によっても速度の差があったが,前回の条送りが終っても到着できなかった運搬の遅れの割合が多いほど速度は速い傾向がみられた.このようにはぎとり運搬作業と条払い作業とは相互に密接な関連を持ちながら進行することが示された.5.1回平均のはぎとり運搬と条送りの主体作業時間を比較すると,A農家では条送りの方が早く,B農家でははぎとり運搬の方が早い場合が多かった.それを反映して,A農家でははぎとり運搬係の到着の遅れの回数が多く,B農家でははぎとり運搬係の手持ちの回数が多かった.6.はぎとり運搬係の余裕時間の内容を分析するとA農家では作業余裕つまり主体作業以外の作業を行っていた時間の割合が多く,作業をしない手持ち余裕等の時間が少なかったのに対し,B農家ではどちらかといえば手持ち余裕の時間割合が高く,上に述べた条払い作業との関連を裏付けていた.7.条送り係と条受け係の作業時間を分析すると,主体作業時間割合はB農家の方が高く,付帯作業等の時間割合はA農家の方が高かった.特に条受け係が廃条結束作業も兼ねるとほとんど余裕がなくなり大変であることがわかった.また条払い作業中の条払機の稼働率(実際に熟蚕付着条を払っていた時間割合)は60~70%程度で,この稼働時間中の毎分の条払い蚕数は1,300~2,200頭,条払い作業の非稼働時間も含めた毎分の収集蚕数は850~1,250頭の範囲であったが,それらはA農家の方が高能率であった.
索引語機械;作業;養蚕;分析;A農家;条;運搬;能率;蚕期;時間;時間割合;条払い作業;はぎとり運搬作業
引用文献数3
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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