木材の乾燥過程のクリープにおける変形と含水率変化の関係

木材の乾燥過程のクリープにおける変形と含水率変化の関係

レコードナンバー153975論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00013929NACSIS書誌IDAN00121352
著者名徳本 守彦
書誌名信州大学農学部紀要
別誌名Journal of the Faculty of Agriculture, Shinshu University
発行元信州大学農学部
巻号,ページ14巻・ 1号, p.33-47(1977-06)ISSN05830621
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抄録乾燥過程の木材の横引張クリープおよび曲げクリープを,ブナ(Fagus Crenata BLUME)材とヒノキ(Chamaecyparis obtusa ENDL.)材の,厚さ2mm,幅10mmの短冊型試片について測定した。試片長は曲げ試片で120mm,引張試片で150mmであった。試片の長さ方向と幅方向を組み合わせ,RL,RT,TRの三種類の試片を用いた。試片に一定荷重を加え,3~4時間,水分平衡状態で保った後,30℃下で含水率約2%まで乾燥を行った。乾燥開始含水率は100%と20%の二条件とした。乾燥過程のクリープにおいて観測されるひずみは二成分から成ると考え,水分平衡状態で生じたひずみを平衡成分,乾燥過程に発生するひずみを非平衡成分εmとした。初期含水率100%からの乾燥過程においては,含水率約50%付近からεmは発生し始め,繊維飽和点ではεmの最終値の20%がすでに生じていた。含水率20%付近から,εmは含水率変化に比例して増加する傾向を示した。εmと試片含水率の関係は,収縮-含水率曲線に類似するものであった。次いで,εmと含水率の間の直線域に注目し,含水率20%からの乾燥過程のクリープを検討し,次の結果を得た。1)引張応力下の収縮係数da/dmと応力σの間に次の関係が成立した。 da/dm=-A・σ+dao/dm...(1) ここで,da/dm:無負荷試片の収縮係数,A:定数である。2)乾燥係数に生じる非平衡ひずみεmは,含水率変化M(%)と応力σを用いて次式のように表された。 dε/dM=φ・σ...(2) ここで,φは定数(cm2/kg・%)である。3)式(2)の定数φは乾燥過程のクリープの特性定数と考えられ,次式により求められる。 dJ/dM=φ...(3) ここで,Jはクリープ・コンプライアンスである。4)φとJo(瞬間コンプライアンス)の間にかなりの相関が認められた。5)φとJoの関係は曲げと引張で異なり,負荷様式による効果の相違を示すものであろう。6)φ/Joの値は,引張ではJoによらず,0.1~0.2とほぼ一定となるが,曲げでは,Joの増加するとき減少する傾向を示した。最後に,式(2)と粘性則との対応を示し,Leicester,竹村のモデルとの類似性を考察した。
索引語乾燥;水分;物性;木材;εm;乾燥過程;φ;試片;Jo;クリープ;関係;曲げ;含水率変化;木材
引用文献数9
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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