水稲の障害型冷害に関する調査研究(1)

水稲の障害型冷害に関する調査研究(1)

レコードナンバー173583論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00016679NACSIS書誌IDAN00142421
論文副題1976年の冷害について
著者名武市 義雄
渡部 富男
書誌名千葉県農業試験場研究報告 = Bulletin of the Chiba-Ken Agricultural Experiment Station
別誌名千葉農試研報
Bull. Chiba Agric. Exp. Stn.
Bulletin of the Chiba Prefectural Agricultural Experiment Station
発行元千葉県農業試験場
巻号,ページ19号, p.169-179(1978-03)ISSN05776880
全文表示PDFファイル (757KB) 
抄録'76年の6月末~7月上旬にかけての低温によって発生した障害型冷害について,主として'76年に実施していた試験圃場の稲を対象に障害不稔発生程度等を調査した。結果は次のとおりである。1. 6月29日から7月8日まで最低気温17℃以下の日が連続10日間続いた。とくに7月第1半旬は最低,平均気温の平均が10.8℃,15.9℃と極めて低温であった。2. 出穂の遅延程度は,減数分裂期前後に低温に遭遇した場合は大きく,幼穂形成初期のものでは小さかった。7月24日までに出穏期となった品種は障害不稔が発生し,不稔籾歩合は10%以上となった。なおこれらの品種では屑籾の発生が少なかった。また7月18日までに出穏期となった品種は玄米収量が30kg/a前後と少なく,前年より20kg/a程度の減収となった。3. '76年の品種試験のなかでは,北陸101号,トドロキワセが障害型冷害に強く,中部18号,東北123号が遅延型冷害には弱いと判断された。また,最低気温が17℃前後で日平均気温が20℃以上の場合(7月6日~7月10日),障害型冷害に強い品種は不稔籾の発生が少なく,弱い品種では多いことが認められた。4. 基肥の窒素過用は障害不稔の発生を多くすることを認めた。5. 出穂が同時期であっても,植付時期が早い場合に不稔の発生程度が大となるので,障害型冷害の不稔発生を調査する場合には,品種,出穂期と同時に,植付時期を検討する必要がある。6. 同一品種では,低温を受けた生育ステージによって被害は異なり,葉耳間長がプラス3~4cmでは不稔籾の発生はやや少なく,屑籾の発生が多くなったが,葉耳間長がプラス・マイナス0,マイナスでは不稔籾の発生が多かった。7. 障害不稔籾歩合が70~80%の場合,出穂後できるだけ早い時期に高刈すれば,再生稲の収量がもとの収量を上廻る可能性がある。しかし,障害不稔を確認できる時期は一般には出穂後2週間位であり,この時期の青刈では遅すぎるので,再生稲利用による事後対策は困難である。8. 不稔籾歩合からみて県内の地域による温度差の影響による被害の差は少ないとみられ,早生品種が多く,しかも植付時期の早い夷隅・長生・海匝・香取・山武および気候が温暖で生育の進みが早い安房地区で障害型冷害の被害が大きかった。
索引語発生;低温;障害型冷害;不稔籾;障害不稔;品種;不稔;葉耳間長;出穂;被害
引用文献数20
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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