ナシ黒斑病の初発生および増加の時期と気温の関係

ナシ黒斑病の初発生および増加の時期と気温の関係

レコードナンバー191935論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00016679NACSIS書誌IDAN00142421
著者名本間 宏基
沼田 巌
書誌名千葉県農業試験場研究報告 = Bulletin of the Chiba-Ken Agricultural Experiment Station
別誌名千葉農試研報
Bull. Chiba Agric. Exp. Stn.
Bulletin of the Chiba Prefectural Agricultural Experiment Station
発行元千葉県農業試験場
巻号,ページ20号, p.19-31(1979-03)ISSN05776880
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抄録日本ナシ,とくに二十世紀の主要病害であるナシ黒斑病は,年によって発生の時期や経過に差異がみられる。しかし本病の発生は,一般に春の気温の上昇につれて漸次増加する傾向がみられる。そこで発病の開始期および増加期の気温との関係を解明するため,1965から1971年における本病の圃場観察結果と,当ナシ園に隣接する大金沢気象観測所のデータを用いて検討した。1)二十世紀の枝上の越冬病斑が胞子形成を始める気温を求めるため,まず日最低気温,日平均気温および日最高気温の胞子形成調査日前3日間から8日間の平均値と胞子形成度の相関性を検討したところ,いずれも平均値は日数の多いほど相関係数が高まる傾向がみられた。その中で,日平均気温の相関係数が高く,4日間の平均気温でも相関係数が0.7に近かった。4日間~7日間の日平均気温の回帰直線から胞子を形成しない気温はそのいずれも11.1±0.3℃であり,これ以上の気温になると形成されると推定された。2)胞子形成が認められた日のうち各年の気温の最も低い値を選び出したところ,各年とも5日間および6日間の平均気温が11.5±0.7℃の範囲内にあった。従って,この気温頃から胞子形成が始まると考えられた。3)胞子形成度と気温の関係は,5日間または6日間の平均気温を用いるのが最良であり,5日間では12.5℃以上で6日間では11.2℃以上で胞子が形成され始めるが,5日間,6日間の平均気温がともに15℃までは胞子形成はそれほど多くなく,17℃以上になると形成度は大きくなった。胞子形成と未形成の境は,日最低気温で明確に分かれており,4日間の平均が5.9℃未満,5日間5.9℃未満,6日間5.4℃未満では胞子は形成されていなかった。4)圃場における空気中からの胞子採集数は降雨2,3日後に増加するが,気温との関係は5日間の平均気温が11.1~11.4℃で初めて採集される確率が高かった。5)胞子採集の経過を半旬別平均気温および降雨との関係でまとめると,12~13℃では降雨があっても採集数は少ないが,15℃位からは降雨により多くなり,17~18℃からは降雨により採集数の増加が大きくなった。6)葉の初発病日または発病の増加のあった時の中から気温の最も低い値を各年別に選び出したところ,各年とも5日間平均気温が13.7±1.0℃で発病していた。しかし発病を始める最低限の気温条件は5日間の平均気温が11.5℃であり,12℃前後から発病する確率が高まっていた。7)発病の経過を半旬別平均気温との関係でまとめると,発病は各年とも18℃でも増加しているが,20℃以上になると増加が大となる傾向が認められた。
索引語気温;平均気温;増加;発病;形成;各年;関係;胞子形成;胞子;降雨
引用文献数16
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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