水稲の障害型冷害年次産の種籾について

水稲の障害型冷害年次産の種籾について

レコードナンバー214450論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20009531NACSIS書誌IDAN00142283
著者名井上 俊作
斎藤 幸一
川瀬 信三
書誌名千葉県原種農場研究報告 = Bulletin of the Chiba-Ken Foundation Seed and Stock Farm
別誌名Bull. Chiba Found. Seed & St. Farm
千葉原農研報
発行元千葉県原種農場
巻号,ページ2号, p.1-8(1980-03)ISSN03875229
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抄録千葉県の'76年稲作は、出穂期がフジミノリ級からコシヒカリまでの品種で99%を占め、5月初旬までに約90%が植付けられる早期栽培が行なわれた。たまたま、6月末から7月上旬にかけて、5月上旬に相当する異常低温が襲来した。すなわち、成東観測所では17℃以下の日が、最低気温で6月29日から7月8日まで連続10日間、平均気温では6月30日から7月5日までの6日間続いた。その間の最低気温極値は10.2℃と極めて低温であった。県内各観測所の最低気温極値は8.0~14.5℃で、おおむね成東観測所と同様な経過であり、県下全域にわたり穂孕期の稲は障害型冷害を受けた。これらの稲について、登熱並びに、発芽カを調査し、種籾としての検討を行ない次の結果を得た。1 障害型冷害による不稔の発生率は、2.7~81.2%であった。7月24日以前に出穂した稲が不稔歩合は高く、特に7月20日までに出穂した稲は不稔歩合が高かった。7月25日以降に出穂した稲には、低温による不稔の発生は認められなかった。2 登熟は、不完全粒歩合0.6~21.8%であった。不完全粒歩合が異常に高いものは採取が早やすぎたためであって、殆んどが5%:程度であった。完全粒の中に占める精選籾率は90%以上となり、平年次に比して不完全粒歩合は低く、精選籾率は極めて高かった。3 不稔歩合が高くなると全籾千粒重は著しく低下した。また、不稔歩合の高い稲では、えいの生長・生育に影響したためか、精選籾千粒重の低下が認められた。4 開えい籾率は品種によって差が認められた。また、開えい籾率は、出穂期の早やかった稲・不稔粒を多発した稲が高かった。5 冷害年次産の籾は、発芽率は平年並みであったが、発芽勢はやや劣り、平均発芽日数は冷害年次産の籾が明らかに大であった。6 冷害年次産の籾であっても、選種並びに浸種を十分に行なうことによって種籾として使用できるものと認められた。
索引語イネ;種子;冷害;稲;不稔歩合;籾;種籾;出穂期;低温;不稔;開えい籾率;出穂;冷害年次産
引用文献数24
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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