原蚕人工飼料育における非休眠卵(再出卵)の発現とその防止方法

原蚕人工飼料育における非休眠卵(再出卵)の発現とその防止方法

レコードナンバー401406論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20008669NACSIS書誌IDAN00366054
著者名笹原 重雄
新野 孝男
書誌名蠶絲試驗場彙報
別誌名Technical bulletin of Sericultural Experiment Station, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries
Technical bulletin of Sericultural Experiment Station
蚕糸試験場彙報
発行元農林省蠶絲試驗場
巻号,ページ133号, p.71-81(1988-07)ISSN03853594
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抄録人工飼料育による蚕種製造では,非休眠卵の多発によって採種効率を著しく低下させることがある。これを防止するため,壮蚕用飼料中の桑葉粉末含量や桑葉粉末のエタノール抽出物あるいは抽出残渣の添加と壮蚕期の光条件との関係について検討した。また,非休眠卵の発現防止に有効な産卵後の低温処理条件を飼料条件との関連で検討し,併せて処理条件と越年後の孵化との関係についても調査した。1)壮蚕用飼料中の桑葉粉末含量によって非休眠卵(蛾)の発現割合は変化し,少量(10%)では多発するが,増量(25,50%)するに従って減少した。2)壮蚕期の光条件による非休眠卵(蛾)の発現も桑葉粉末含量によって異なり,少量(10%)では短日(8L・16D)条件で多発し,増量すると従来の結果と同様,長日(16L・8D)条件で多発した。3)桑葉粉末のエタノール抽出物を加えた飼料では非休眠卵の発現が減少し,抽出残渣を加えた飼料では無抽出の桑葉粉末を加えた飼料に比べて多発した。4)人工飼料育で発現する非休眠卵産性蛾はほとんどが休眠・非休眠卵の混合産卵で,産卵後漿膜に着色しながら,2週間程度で孵化することから,再出卵に類似するものと思われた。5)桑葉育蚕種の再出卵防止方法に準じ,産卵後の低温処理を行った結果,産卵翌朝から10℃へ10日間保護する方法が,その防止効果及び越年後の孵化歩合からみて適当で,15日間では孵化が劣り,5日間は防止効果が不十分であった。なお,1蛾産卵のすべてが非休眠卵の場合は,どの方法でも防止できなかった。6)桑葉育蚕種の再出卵防止に有効とされている15℃での処理は,ほとんど効果がなく,採種効率の高い2夜産卵を想定しての処理でも防止効果がほとんどなかった。このことから,防止効果の期待できる産卵後の処理時期は,極めて限られた時間内にあり,産卵開始後20時間を越えない早い時期であると思われた。7)壮蚕用飼料の桑葉粉末含量と産卵後の低温処理による非休眠発現防止効果との間には相互作用の関係がみられ,中147号の10%添加では効果が低く,このような品種では防止効果を高めるために,桑葉粉末の添加量を多くする方が好ましいと考えられた。
索引語カイコ;卵;休眠;養蚕(人工飼料育);非休眠卵;桑葉粉末;防止効果;発現;多発;再出卵;飼料;桑葉粉末含量;人工飼料育;採種効率
引用文献数15
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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