蚕幼虫の発育に及ぼす抗幼若ホルモン活性物質の作用

蚕幼虫の発育に及ぼす抗幼若ホルモン活性物質の作用

レコードナンバー402529論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20008669NACSIS書誌IDAN00366054
著者名赤井 弘
木村 敬助
高林 菊次
木内 信
書誌名蠶絲試驗場彙報
別誌名Technical bulletin of Sericultural Experiment Station, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries
Technical bulletin of Sericultural Experiment Station
蚕糸試験場彙報
発行元農林省蠶絲試驗場
巻号,ページ134号, p.11-24(1988-08)ISSN03853594
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抄録繭糸物性の異なる用途別繭糸を生産することを最終目的として,抗幼若ホルモン活性をもつイミダゾール化合物,SSP-11及びKK-42の蚕の発育生理に及ぼす作用機作の一端を解明した。1.AJHを桑葉育及び人工飼料育蚕の1-4齢期に投与し,効率に3眠化を誘導した。特に,3齢及び4齢期の投与は95-100%の極めて高率な3眠化誘導がみられた。2.AJH投与蚕の成長を幼虫の最大体重を指標として比較したところ,対照区を100とした場合3齢投与区は69,4齢投与区では38であった。一方,各齢期中の体重増加率をみると,対照区では3~5齢は各齢とも齢初期の4.5~6倍に達しているが,AJH3齢投与区の3齢期は約12倍に,4齢期は8.5倍に達し,4齢投与区の4齢期は9倍に達した。AJH投与3眠化蚕の体重増加率が著しく高いことが判明した。3.正常蚕のエクジステロイド濃度が測定され,その濃度曲線のパターンは1-4齢期ではピークの低い幼虫型となり,5令齢期はピークの高い変態型の特徴を示すことが判明した。4.AJH投与3眠化蚕及びアラタ体摘出蚕の血中エクジステロイド濃度が測定された。AJH4齢期投与区では,血中エクジステロイド濃度のパターンは幼虫型から変態型へ変わり,AJH3齢投与区では幼虫型から幼虫型(ピークの遅れ)へ,4齢期初期のアラタ体摘出蚕は幼虫型から変態型へパターンの転換が起こることが判明した。5.正常蚕とAJH4齢期投与蚕のアラタ体の成長曲線が測定された。AJH投与区では,正常蚕の眠期に生じる成長曲線の小さいピークが見られなかった。6.正常蚕では吐糸開始期からエクジステロイド濃度は急上昇するが,AJH(KK-42)を吐糸直前に投与すると血中エクジステロイド濃度が著しく抑制されることが判明した。これらの前胸腺の超微形態を電顕的に観察すると,正常蚕では吐糸開始時期のみに細胞質に多数形成される亀裂状の小胞が,AJH投与区では数日間残存し,エクダイソンの分泌の抑制に関与していることが推察された。
索引語ホルモン;発育;カイコ;投与;幼虫型;蚕;正常蚕;ピーク;KK;4齢期;パターン;変態型;判明
引用文献数19
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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