グライ土水田の水稲に対する有機物の連用効果(4)

グライ土水田の水稲に対する有機物の連用効果(4)

レコードナンバー580130論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00016679NACSIS書誌IDAN00142421
論文副題有機物の施用が13年間にわたるコシヒカリの生育収量に及ぼす影響
著者名篠田 正彦
安西 徹郎
書誌名千葉県農業試験場研究報告 = Bulletin of the Chiba-Ken Agricultural Experiment Station
別誌名千葉農試研報
Bull. Chiba Agric. Exp. Stn.
Bulletin of the Chiba Prefectural Agricultural Experiment Station
発行元千葉県農業試験場
巻号,ページ39号, p.59-69(1998-03)ISSN05776880
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抄録窒素肥沃度の高い強グライ土水田において,有機物の連用がコシヒカリの生育収量にあたえる影響を解析した。1. 強グライ土水田の土壌断面形態は,19年間の水稲栽培後も大きな変化はみられなかった。2. 堆肥1t/10a施用は,連用15年を経過して窒素富化の傾向が認められた。15年連用後は,富化した窒素を分げつ盛期以降に吸収して,草丈の伸長する時期が早まった。しかし,急激な窒素吸収により登熟歩合や千粒重が低下し,倒伏程度も高くなり,水稲の収量増加には結びつかなかった。3. 堆肥3t/10a施用は,水稲の初期生育の抑制がみられたが,土壌の無機態窒素発現量が高まり,特に最高分げつ期以降に発現した窒素が水稲に吸収された。その結果,成熟期には稈長が伸長し穂数および一穂もみ数が多くなり,増収した。しかし,15年連用後はm2あたりのもみ数が過剰となり,倒伏程度が高くなった結果,登熟歩合が低く千粒重も小さくなり,収量は対照区並となった。4. 稲わら500kg/10a施用は,水稲の初期生育の抑制がみられたが,土壌の窒素肥沃度に与える影響は少なく,無機態窒素発現量は対照区と同程度であった。その結果,水稲の収量への影響は少なかった。しかし,連用7年目から窒素富化の傾向がうかがえた。5. 堆肥1t/10a施用にようりん60kg/10aおよび珪カル120kg/10aを併用すると,水稲の初期生育の抑制はほとんど認められなかった。堆肥連用による窒素富化が認められ,また,キタジンPの倍量散布は出穂期の草丈の伸長を抑制し,稈長を対照区並にした。この結果,成熟期には登熟歩合および千粒重は対照区にやや劣ったもののm2あたりのもみ数が若干多くなり,収量は対照区の同等以上となった。6. 以上から,窒素肥沃度の高い強グライ土水田においては,有機物施用による水稲の増収効果は小さかった。このような条件で有機物を有効的に施用するには,土壌改良資材や倒伏軽減剤の併用,窒素肥料の減量などが必要と考えられた。
索引語水稲;収量;有機物;影響;抑制が;無機態窒素発現量;成熟期;窒素;窒素肥沃度;強グライ土水田
引用文献数19
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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