凍結・融解過程における活性酸素種および抗酸化剤がブタ精子の活力に及ぼす影響

凍結・融解過程における活性酸素種および抗酸化剤がブタ精子の活力に及ぼす影響

レコードナンバー622324論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00011654NACSIS書誌IDAN10202971
著者名大野 奈実
鈴木 貴子
佐藤 慎知恵
ほか1名
書誌名日本養豚学会誌 = The Japanese journal of swine science
発行元日本養豚学会
巻号,ページ38巻・ 1号, p.12-19(2001-03)ISSN0913882X
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抄録この研究は,ブタ精液の凍結・融解過程で活性酸素種が精子にどのような影響を与えるか,また種々の抗酸化剤の効果を明らかにすることを目的として行った。濃厚部精液に前処理液を添加して3時間放置した後,6試験区に分割して遠心分離した。沈澱精子はラクトース-卵黄希釈液を基本液とした各試験区の希釈液に浮遊して5℃に冷却後,2次希釈を行い,凍結した。次の6試験区を設定した。(1)無処理区,(2)キサンチン0.6mMおよびキサンチンオキシダーゼ0.05mMを添加(X-X0区),(3)(2)にカタラーゼ150Uを添加(X-X0+Cat区),(4)(2)にスーパーオキシドジスムターゼ150Uを添加(X-X0+SOD区),(5)(2)にグルタチオン(酸化型)1.5mMを添加(X-X0+GSSG区),(6)(2)にハイポタウリン10mMを添加(X-X0+HT区)。45℃で融解後,融解液で10倍に希釈し,37℃恒温槽で60分間インキュベートして,精子の活力を検査した。活力は精子生存指数に換算し,検定に用いた。 X-XO区における凍結・融解後の精子の回復率は無処理区に比べて有意に低く,活性酸素種の影響が示唆された。これに対しX-X0+Cat区はX-XO区と比較して有意に高い値を示した。また,X-X0+SOD区およびX-X0+HT区では,X-X0区より高い傾向が見られた。精子生存指数で見ると,インキュベート30分後ではX-X0+Cat区およびX-X0+HT区がX-X0区に比べ有意に高い値を示した。 以上の結果より,凍結・融解過程でブタ精子は活性酸素種により活力が損なわれること,その障害がカタラーゼにより抑えられることが明らかにされた。したがって,精子の活力低下を阻止するために除去すべき活性酸素種は過酸化水素であると考えられた。またその障害の抑制にはハイポタウリンも効果的であることも示された。
索引語ブタ;精子;活性;凍結;融解;抗酸化物質
引用文献数26
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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