豚の繁殖技術の向上と普及,とくに豚の卵巣嚢腫の発生要因解明と豚凍結精液の実用化

豚の繁殖技術の向上と普及,とくに豚の卵巣嚢腫の発生要因解明と豚凍結精液の実用化

レコードナンバー631147論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00014744NACSIS書誌IDAA10936678
著者名伊東 正吾
書誌名The Journal of reproduction and development
発行元Japanese Society of Animal Reproduction
巻号,ページ45巻・ p.21-30(1999-12)ISSN09168818
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抄録卵巣嚢腫豚は,臨床的に無発情を呈することが多いため,交配後に発病した場合には受胎と,離乳後においては卵胞発育障害と誤診し易く,本症の病態および発生機序の解明と治療法の確立が急務と認識された.また,種雄豚の効率的利用と繁殖管理の省力化のため,人工授精技術の実用化の要望は切実である.これらの点に検討を加え,以下の成果を得た.豚の卵巣嚢腫は,嚢腫卵巣の外景所見から多胞性大型,多胞小型,黄体不在型単胞性および黄体共存型単胞性卵巣嚢腫の4型に,さらに嚢腫内壁の黄体化の程度による内景所見から,3型に分類できることを明らかにした.また,組織学的所見において多くの嚢腫の内壁が黄体化に向かっていることが認められたことに注目して治療法を検討したところ,黄体形成ホルモン(LH)類緑物質の1~3回投与が有効であることが認められた.さらに,卵胞が発育する時期に持続的なストレスが負荷された母豚は,LHサージが発現せず,その結果,発育した卵胞が嚢腫になることを実証した.一方,凍結精液による豚人工授精技術を確立するため,一般生産農場で受精試験を実施した.その結果,経産豚と未経産豚では若干の差が認められたものの,全体としては受胎率63.9%,産子数8.6±2.9頭(2~17頭)と,比較的良好な成績が得られた.とりわけ,経産豚のみを対象にした一部の地域において,受胎率が80%以上,産子数9.5頭以上の良好な成績が得られた.これらのことから,凍結精液を用いた豚人工授精技術は,実用化レベルに達したことが示された.
索引語ブタ;繁殖障害;卵巣;精液;凍結保存
引用文献数31
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI

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