栄養繁殖としての萌芽繁殖,伏条繁殖および倒木繁殖について

栄養繁殖としての萌芽繁殖,伏条繁殖および倒木繁殖について

レコードナンバー632102論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00020844NACSIS書誌IDAN00132701
論文副題松前小島のイタヤカエデ林における諸事例
著者名斎藤 新一郎
書誌名専修大学北海道短期大学紀要
別誌名Journal of Hokkaido Junior College, Senshu University
発行元専修大学北海道短期大学
巻号,ページ33号, p.11-22(2000-12)ISSN02872838
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抄録松前小島は、渡島半島の南西端の沖合いに位置する。ここには、イタヤカエデの天然生林があり、水源林・魚つき林として機能している。過去の伐採に由来する、衰退した森林を復元させる試みに参加して、筆者は、森林の現況を調査し、天然生実生苗・幼木の刈り出し、密生地における除伐試験などを実行する過程で、このイタヤカエデが、実生繁殖のほかに、栄養繁殖でも更新(世代交代)している諸事例を見出した。それらは、老齢過熟木からの萌芽幹の発生(萌芽繁殖)、下枝の接地による子木の立ち上がり(伏条繁殖)、倒木の幹の接地と枝々の立ち上がり(倒木繁殖)である。実生繁殖(有性生殖)による世代交代では、小面積の孤立林では、遺伝子が劣勢化しやすい。しかし、栄養繁殖(無性生殖)であれば、クローンによる世代交代なので、孤立林であっても、遺伝子の劣勢化が進まない。また、実生繁殖では、チシマザサ、大型草本などと競合し、初期成長・定着が困難になりやすいが、栄養繁殖であれば、競合相手に対して、優位に立つことが可能である。こうして、イタヤカエデは、実生繁殖および栄養繁殖の両手段によって、離島に生存を続けている、と考えられる。20種の木本のうち、16種が野生であり、タネ散布から、被食型が13種、貯食型が2種、そして風散布型が1種(イタヤカエデ)である。また、栄養繁殖できる木本は、ほぼ13種である。
索引語カエデ科;北海道;栄養繁殖;萌芽;保安林;更新
引用文献数70
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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