極東諸国の‘ふじ’栽培の現状と長野県における栽培・台木・生産構造に関する研究

極東諸国の‘ふじ’栽培の現状と長野県における栽培・台木・生産構造に関する研究

レコードナンバー640962論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00009246NACSIS書誌IDAN10030479
著者名小池 洋男
玉井 浩
小野 剛史
書誌名長野県果樹試験場報告
発行元[出版者不明]
巻号,ページ5号, p.33-45(1998-03)ISSN09102469
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抄録日本と世界におけるリンゴ‘ふじ’の隔年結果防止法 日本の‘ふじ’栽培では、摘花剤として石灰硫黄合剤、摘果剤としてカルバリルが実用化している。手摘果による着果管理も実施され、満開後60日までに適性着果量にすることによって、300~350gの高品質果実が生産されている。 カナダ・米国では、カルバリルの利用によって摘果効果と隔年結果防止効果が得られている。 イタリアでは、エセホンとカルバリル処理の高い摘果効果が明らかにされ、人手による着果管理(葉果30~40)によって、欧州市場に適合するサイズの果実となることが報告されている。 オーストラリアでは、エセホンとベンジルアデニン処理の高い摘果効果、NAA処理ではピグミー果と呼ばれる小果やサビ果の多発することが報告されている。 リンゴ‘ふじ’の摘果法に関する研究 5年生M.26台木樹‘ふじ’の葉果比と収量、果実品質、隔年結果との関係から、300~350gの高品質果実生産に必要な着果基準(葉果比)は50~60であることを解明した。 M.26台木‘ふじ’の乾物生産の分配と適性着果基準 9年生のM.26台木樹‘ふじ’の純生産量のうち、果実への分配率は葉果比57の標準着果樹で49%、葉果比25の多着果樹で73%であること、標準着果樹の純生産量/樹は平均8.357gで、果実への分配率と乾物率から換算すると、4,103kg/10a・年(165本/10a)の果実生産が可能なことを明らかにした。また、7月上旬の葉果比と収量、果実品質、並びに次年度の花芽分化率との関係から、300~350gの果実の安定生産に必要なM.26台木樹‘ふじ’の葉果比は50~60であることを認めた。 リンゴわい性台木の種類と‘ふじ’の特性 経済栽培で枯死や樹勢衰弱等の障害が生じて問題であったM.9台木から、ACLSVフリーのM.9-を育成してその特性を調査した結果、わい化効果と生産効率はM.9-がM.26より勝れること、M.26中間台木樹で生じる樹勢衰弱がバーノットによる養水分移動阻害に起因すること、M.9-の中間台木利用ではバーノットの発生が少なく、わい化効果がM.26より勝れることを明らかにした。 わい性台木リンゴ樹の生産構造と密植並木植えリンゴわい化栽培園の好適指標 わい性台木樹‘ふじ’の生育特性と収量・果実品質等の相互関係、作業性等の調査結果から、高品質果実の安定生産のための好適樹性は、樹冠占有面積率55~60%、葉面積指数1.8~2.2、結実樹高は2.5~3m以下、幹断面積(接ぎ木部上15cm)は10年生樹で45~60cm2、20年生樹で90~100cm2、7月上旬の平均新梢長は20cm、7月上旬の新梢停止率は95~100%、6月中旬の葉色SPAD値は43~45、着果数は100~110(換算収量4.5~5.5トン/10a)であることを明らかにした。
索引語リンゴ;摘果;台木;わい性;果樹園;栽培
引用文献数12
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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