系統豚「トチギL」交雑利用に関する試験

系統豚「トチギL」交雑利用に関する試験

レコードナンバー641946論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00010689NACSIS書誌IDAN10193076
論文副題給与飼料による肉質への影響の検討
著者名中村 真弓
野沢 久夫
阿部 泰男
ほか2名
書誌名栃木県畜産試験場研究報告
別誌名研究報告
Bulletin of the Tochigi Prefectural Livestock Experiment Station
Bull.Tochigi Anim.Hus.Expe.sta
栃畜試研報
発行元栃木県畜産試験場
巻号,ページ17号, p.9-19(2001-12)ISSN02889536
全文表示PDFファイル (1720KB) 
抄録本県推奨の三元交雑肉豚の高付加価値化を目的に、夏季及び冬季における配合飼料への大麦の配合割合と大麦混合飼料の給与開始時期について試験を行い、大麦の給与が発育性、産肉性、肉質に及ぼす効果を検討した。 試験1では大麦混合割合について対照区(無配合区)、10%配合区、30%配合区、50%配合区の4試験区に分け試験を実施した。発育成績については、夏季肥育においては大麦の混合割合が増すほど飼料要求率の上昇や1日平均増体重の低下がみられたが、冬季肥育ではほぼ逆の結果となった。枝肉成績については冬季肥育において50%配合区が有意に厚脂となった。肉質成績については、夏季肥育では保水力において50%配合区が30%配合区に比べ有意に高くなり、ロースの破断エネルギーにおいては10%配合区が30%、50%配合区に比べ有意に高い結果となった。冬季肥育においては対照区に比べ50%配合区が有意に高い加熱損失率となった。また、大麦混合割合が増すほど脂肪色のL値(明るみ)が高い値となった。経済性については、夏季肥育では飼料要求率の低かった30%配合区で飼料摂取量も低い値となり、飼料費も安価となった。冬季においては、配合割合が高くなるほど飼料摂取量も多くなり、これに呼応して飼料費も同様の傾向となった。以上のことから、大麦の多給与によって脂肪質が改善されることが示唆され、30%配合した飼料を用いることで良好な発育性と経済性が得られることが示唆された。 試験2では試験1の結果をふまえて大麦を30%混合した飼料を用い、60kg開始区、70kg開始区、80kg開始区、90kg開始区の4区に分け給与開始時期について試験を実施した。発育成績については夏季肥育において大麦混合飼料の給与開始時期が遅くなるほど110kg到達日齢が早くなり、飼料要求率も低下した。枝肉成績については、夏季肥育の背脂肪厚のセにおいて90kg開始区がやや厚脂傾向となり、冬季肥育では70kg開始区が厚脂となった。肉質成績については、冬季肥育の皮下内層脂肪融点において80kg開始区が若干高い傾向を示し、肉色及び脂肪色は夏季肥育では腎周囲脂肪のb値(黄色み)、冬季肥育では肉色のL値において、80kg開始区が60kg、90kg開始区に比べ高い値となった。また、破断エネルギーはプランジャーP-4の皮下内層脂肪において、60kg、90kg開始区が高い値となったが、プランジャーP-21では差は認められなかった。経済性については、夏季肥育では60kg開始区の食い込みが大きく、飼料費も高価になり、90kg開始区はその逆となった。冬季肥育では90kg開始区で低い飼料摂取量となり、飼料費は給与開始時期が遅くなるほど安価となった。以上のことから大麦を30%混合した配合飼料を給与する場合、60kg開始では発育が低下し食い込みも大きくなり、90kg開始では発育はよいものの大麦の効果が現れにくいことから、体重が70kgまたは80kgになった段階で切り換えることにより発育性を保ちつつ脂肪質の改良が望めることが示唆された。しかし、今回の試験では大麦による明確な効果が認められなかったため、脂肪含量の測定や脂肪酸分析をふまえた上で再検討が必要であると思われる。
索引語ブタ;肉質;飼料;給飼
引用文献数14
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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