ウシの卵胞発育に対する内分泌調節

ウシの卵胞発育に対する内分泌調節

レコードナンバー641981論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00014744NACSIS書誌IDAA10936678
著者名金子 浩之
野口 純子
菊地 和弘
ほか1名
書誌名The Journal of reproduction and development
発行元Japanese Society of Animal Reproduction
巻号,ページ47巻・ p.11-18(2001-12)ISSN09168818
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抄録ウシの発情周期では、卵胞の発育波は卵胞期のみならず黄体期にも認められる。発育波は当初、血中FSH濃度の上昇によってもたらされる小卵胞群の発育として出現する。小卵胞群の発育によってインヒビンAの血中濃度が上昇しFSH濃度が低下すると、それが引き金となって小卵胞群の中で卵胞の選抜が始まる。選ばれた卵胞(主席卵胞)は、卵胞期では高頻度のLHパルスのもとでエストラジオール分泌能を最大限に上昇させることで、LHサージを誘起し排卵に至る。一方、黄体期に発育する主席卵胞は、黄体からのプロジェステロン分泌の上昇によってLH分泌が急速に低下するために、その機能を失う。主席卵胞の発育、機能が異常に延長された病態として卵巣嚢腫がある。卵巣嚢腫牛の内分泌的特徴の一つは、嚢腫がエストラジオールを活発に分泌しているにもかかわらず、LHサージが出現せず、LHのパルス状分泌は正常周期中の卵胞期に相当する高いレベルを示すことである。一方、中枢でのエストラジオールの作用をブロツクする目的で、正常牛の卵胞期に抗エストラジオール血清を投与すると、LHサージが欠損しLHのパルス状分泌が卵胞期と同等のレベルを示すようになる。このような内分泌環境では主席卵胞は排卵せず、すべて嚢腫化する。したがって卵巣嚢腫の本質はLH分泌調節におけるEに対する閾値の上昇であると推測され、嚢腫卵胞の発育はLH分泌の調節異常の結果にすぎないと捉えることができる。
索引語ウシ;卵胞;内分泌;調節;発情周期;エストロゲン;黄体ホルモン
引用文献数17
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI

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