SPF豚の一般農場への馴致における豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)の感染動態(2)

SPF豚の一般農場への馴致における豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)の感染動態(2)

レコードナンバー661540論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00012854NACSIS書誌IDAN10092986
著者名赤松 裕久
服部 篤臣
河原崎 達雄
ほか4名
書誌名静岡県中小家畜試験場研究報告 = Bulletin of Shizuoka Swine & Poultry Experiment Station
別誌名Bull. Shizuoka Swine & Poultry Exp.Stn
静岡中小試研報
発行元静岡県中小家畜試験場
巻号,ページ13号, p.9-14(2002-10)ISSN09146520
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抄録SPF豚の一般農場への馴致における豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)の感染動態を調査するため、以下の試験を実施した。試験1:PRRS陽性の一貫経営農場にSPF肥育豚(110日齢)8頭を導入し、種豚舎と肥育豚舎に4頭ずつ分けて飼育した。その結果、衛生状態が良好な種豚舎では臨床経過、発育ともに良好であったが、肥育豚舎では2頭に呼吸器症状が発症し、肺の病性鑑定の結果からPRRSウイルスおよびMycoplasma hyopneumoniae等による呼吸器複合感染症が認められた。PRRS抗体は種豚舎では全頭が陰性で推移したが、肥育豚舎では全頭が導入45日目までに陽転した。試験2:SPF繁殖雌豚(200日齢、未経産)7頭を試験1と同一農場の種豚舎に導入した。うち2頭は導入時にPRRSワクチンを接種した。導入後、発情がみられた豚は農場在来の雄豚と交配させ、随時分娩させた。導入から30日間隔で臨床観察とPRRS抗体検査を行った。全頭とも呼吸器症状や流産は発症しなかった。PRRS抗体はワクチン接種豚を含む5頭が分娩時までに陽転したが、他の2頭は抗体陰性のまま分娩後まで推移した。分娩時のPRRS抗体の有無による臨床症状や分娩成績の差はみられなかった。試験3:試験2の繁殖雌豚から産まれた子豚について3群に分けてPRRS感染を調査した。導入時にPRRSワクチンを接種した繁殖雌豚から産まれた子豚7頭(2腹)、自然感染によりPRRS抗体が陽転した繁殖雌豚の子豚7頭(2腹)、PRRS抗体陰性で推移した繁殖雌豚の子豚7頭(2腹)を対象に、生後30~90日齢まで臨床観察、PRRS抗体検査および血清からPRRSウイルス特異的核酸の検出を実施した。臨床観察では3群とも元気発育良好で、呼吸器症状は発症しなかった。PRRS抗体は3群とも90日齢でほぼ全頭が陽転したが、群ごとの抗体保有率に差はみられなかった。また、血清中からのPRRSウイルスの検出は60日齢から認められ、90日齢では3群全体で21頭中12頭(57%)から検出されたが、群ごとの検出頭数は各群とも7頭中4頭ずつ(57%)で、群ごとの検出率に差は認められなかった。以上の成績から、SPF豚の一般農場への導入においてPRRSは馴致の阻害要因となるが、PRRSの発症は豚舎の衛生状態に影響されることが確認された。衛生状態の良好な種豚舎ではPRRSウイルスの感染率は低く、繁殖雌豚では分娩後までに抗体陰性で推移する個体もみられた。しかし、抗体陽性豚と陰性豚の間に臨床上の差はみられず、分娩成績にも差はなかった。また、これらの繁殖雌豚から産まれた子豚についても調査したが、移行抗体の有無による子豚のPRRS感染動態に差はみられず、発育状況にも差はなかった。
索引語抗体;繁殖;導入;雌;分娩;農場;感染;日齢;臨床;子豚
引用文献数10
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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