Bacillus subtilis IK-1080によるイネいもち病の生物防除

Bacillus subtilis IK-1080によるイネいもち病の生物防除

レコードナンバー672286論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00014149NACSIS書誌IDAN0019269X
著者名田口 義広
百町 満朗
堀之内 勇人
ほか1名
書誌名日本植物病理學會報 = Annals of the Phytopathological Society of Japan
別誌名Japanese journal of phytopathology
日本植物病理学会報
発行元日本植物病理學會
巻号,ページ69巻・ 2号, p.85-93(2003-05)ISSN00319473
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抄録イネいもち病に対するBacillus subtilis IK-1080の生物防除エージェントとしての実用性を明らかにするため、本試験を行った。いもち病菌を拮抗微生物B. subtilis IK-1080株とPSA平板上で対峙培養すると、菌糸の生育を著しく抑制した。菌濃度1.0×10(6)、5.0×10(7)、1.0×10(8)、5.0×10(8)および1.0×10(9)cfu/mlのIK-1080懸濁液にいもち病菌胞子を1.0×10(3)個/mlになるよう混濁させてセロファン上で発芽させると5.0×10(7)cfu/mlで胞子の付着器形成が、また、1.0×10(8)cfu/mlで発芽率が抑制され始めた。5.0×10(8)cfu/mlでは付着器形成率と発芽率はそれぞれ11.2および62.3%と対照の56.4、96.3%に比べ著しく低下した。前述と同じ菌濃度の懸濁液5mlを4.5葉期の品種コシヒカリの葉に散布した後、1.0×10(4)個/mlに調整したいもち病菌の胞子懸濁液を噴霧接種すると菌濃度が5.0×10(7)cfu/ml以上で葉いもちに対する有意な発病抑制効果が認められた。また、発病度の抑制割合と付着器形成の抑制率との間には高い相関関係(r=0.9374、p<0.01)が認められた。いもち病菌胞子の接種14日後に形成された葉いもち病斑にIK-1080を散布すると7日後の病斑長は13mmでB. subtilisを散布しなかった対照区と差がなかった。一方、いもち病菌の接種前と接種14日後に2回散布すると病斑長は6mmとなり、病斑の伸長が顕著に抑制された。これらのことから、IK-1080を利用して葉いもちを防除するためには、病原菌が侵入する前に処理する必要があった。2000年に、山間地域のいもち病常発水田において、1.0×10(8)cfu/mlに調整したIK-1080の懸濁液を出穂直前、出穂9日および18日後に散布したところ、対照の無処理区の穂いもちの発病度が29.7に対して、処理区では10.3となり、防除価も65.3と高い発病抑制効果が認められた。また、2001年に同じ水田で1.0×10(8)cfu/mlと5.0×10(8)cfu/mlのIK-1080懸濁液を出穂直前、出穂13および23日後の3回散布したところ、穂いもちの発病度は対照の無処理区が29.1に対し、それぞれの処理濃度で13.8、7.7となり、防除価も52.5、73.5と高く、いずれも発病抑制効果を示した。
索引語もち;抑制;発病;防除;懸濁;処理;いもち病;濃度;胞子;形成
引用文献数32
登録日2011年12月19日
収録データベースJASI, AGROLib

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