周防灘西部海域における尾肢異常クルマエビの出現

周防灘西部海域における尾肢異常クルマエビの出現

レコードナンバー673255論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00012384NACSIS書誌IDAN10425987
著者名寺井 千尋
書誌名福岡県水産海洋技術センター研究報告
別誌名Bulletin of Fukuoka Fisheries and Marine Technology Research Center
発行元福岡県水産海洋技術センター
巻号,ページ13号, p.65-70(2003-03)ISSN09192468
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抄録1)宇島漁協(小型底びき網漁業第2、3種)、行橋地方卸売市場(固定式さし網漁業)に水揚げされたクルマエビ2785尾を観察し尾肢異常の判定を行った。あわせて人工種苗についても放流直前の種苗を抜き取りで目視調査(種苗400尾)を行った。2)調査期間を通じて、漁獲物調査全体の約3.5%にあたる98尾に尾肢異常が確認された。しかし、放流用種苗では尾肢異常等は見られなかった。3)尾肢異常の程度は左右の尾肢において再生中、ほぼ再生しているが色素欠如等のものなどが出現した。4)異常エビの出現状況('01年度平均)を漁業種類別にみると、小型底びき網第3種(2.9%)>小型底びき網第2種(2.6%)>固定式さし網(1.1%)の順であった。5)各漁業種における操業時期による異常エビの出現状況の違いは、小型底びき網第3種で漁期初期に多かった。しかし、出現体長や異常個体の出現状況に関連は、みられなかった。6)尾肢異常の要因は物理的外圧により、損傷した結果、組織の再生時に起こると推察された。7)周防灘西部海域の場合、固定式さし網での異常エビ出現の原因はわからなかった。しかし、小型底びき網で漁獲される異常エビは、主に能動的な漁業である同漁業によって損傷した箇所が再生したではないかと考えられた。8)異常エビの出現型は、正常なクルマエビが受傷した傷の深さ及び形状で変わってくるのと考えられ、現在、人為的に作出される標識エビの型は、すべて出現した。9)小型底びき網第2、3種のような能動的な漁業が存在し、前記の理由により尾肢切除標識と紛らわしい個体が自然に出現するため、放流効果が過大に評価される可能性が示唆された。10)周防灘西部海域のクルマエビは、寺井らが報じているように伊予灘以東まで広域に移動することが判明していることから、同海域から移動した異常エビが、他の海域で標識エビと混同される可能性も考えられた。11)自然条件下で異常エビの出現が考えられる海域では、放流前に異常エビの出現状況等を調査するなどの配慮が必要であると考えられた。
索引語異常;出現;網;尾;漁業;海域;種;クルマエビ;調査;再生
引用文献数12
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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