通遼市域科爾沁沙地における地表環境因子と地下水深との関係

通遼市域科爾沁沙地における地表環境因子と地下水深との関係

レコードナンバー682464論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00011684NACSIS書誌IDAN10412431
著者名天谷 孝夫
劉 廷璽
和泰
ほか1名
書誌名日本砂丘学会誌
別誌名Sand dune research
日本砂丘学会誌
発行元日本砂丘学会
巻号,ページ50巻・ 2号, p.57-65(2003-10)ISSN09185623
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抄録本文は,通遼市域科爾泌沙地における地表環境因子と地下水深との関係について紹介したものである。その結果を要約すると,以下の通りである。1)科爾泌沙地における植生を,三つの基本類型に分けた。(1)地下水に直接影響されない植生類型。風沙土の流動砂丘と固定・半固定砂丘。(2)過渡植生類型。砂丘と放牧低地間の過渡区域。(3)地下水に影響される植生類型。砂丘間に位置する窪地と低地,放牧低地。2)科爾泌沙地における地下水位は,水文気象要素に影響され周期的に変化しているが,地下水揚量が天然涵養量より相対的に大きいため,近時40年間の通遼市全域における地下水位は低下傾向を示した。本地域における地下水深は植生との関係が比較的密接なため,地下水位の低下は風食,沙漠化進行の速度および沙嵐の発生回数を加速させた。3)樹木年輪幅は,降水量の大小と有意な正相関を示し,その相関係数は地下水深の増加と連動する。地下水深が約6m以上に達する時には,試験樹種の生長はほぼ降水量の大きさに左右される。4)28年生ハコヤナギの平均年輪幅は,地下水深と指数関数的な負相関を呈し,地下水深の増加に伴い年輪幅が薄くなる。これは,乾燥寒冷区における植生が降水量と地下水深などの水文気象要素に影響・制約されることを証明するものである。5)一般的に,通遼市域科爾泌沙地では,地下水深が1.2~1.5mより浅い場合には風食現象は生じなかった。地下水深が1.5~2.0mにある場合で,過放牧や乱伐が行われたある地区においては風食が引き起こされ,平均の月間風食量は1.5mm程度となった。地下水深が1.8~2.3mにある場合で,過剰な人間生産活動で沙漠化が加速された地区では,春季,風上側の平均月間風食深は4.5~4.8mm程度に,また耕地では5.0~5.5mm程度になった。
索引語水深;植生;地下水;類型;砂丘;放牧;年輪;環境;因子;固定
引用文献数13
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI

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