マシン油乳剤のアジュバントとしての利用による温州ミカン病害に対する防除効果の向上と薬剤散布回数の低減並びにミカンハダニ密度の抑制

マシン油乳剤のアジュバントとしての利用による温州ミカン病害に対する防除効果の向上と薬剤散布回数の低減並びにミカンハダニ密度の抑制

レコードナンバー683751論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20013481NACSIS書誌IDAN00096415
著者名田代 暢哉
井手 洋一
衞藤 友紀
ほか2名
書誌名佐賀県果樹試験場研究報告
別誌名Bulletin of the Saga Fruit Tree Experiment Station
発行元佐賀県果樹試験場
巻号,ページ15号, p.22-46(2004-01)ISSN03852822
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抄録1.温州ミカンの展葉初期から梅雨期にかけての各種殺菌剤散布時にマシン油乳剤を200倍または400倍で混用することによって,そうか病,灰色かび病および黒点病に対する防除効果が殺菌剤単用散布の場合に比べて向上した。また,マシン油乳剤混用による防除効果の向上は殺菌剤の防除効果が高く発現する場合には判然としなかったが,殺菌剤の効果が低い場合,すなわち多雨条件下で顕著に発現した。2.落弁期から梅雨期に黒点病防除を目的として配布されるマンゼブ水和剤にマシン油乳剤200倍を混用することによって,薬剤散布後から次回散布までの累積降雨量を300~400mmや400~500mmに設定してもマンゼブ水和剤をその一般的な散布間隔である累積降雨量200~250mm間隔で使用した場合と同等の実用上十分な,あるいはそれ以上の効果が得られた。このため,累積降雨量200~250mm間隔で散布する場合に比べて1~2回の散布回数の削減が図られ,散布に要する経費の低減および労働時間の短縮が図られた。3.黒点病防除剤であるマンゼブ水和剤にゴマダラカミキリやヤノネカイガラムシ防除剤であるDMTP乳剤を混用した場合,黒点病に対してはマンゼブ水和剤単用散布と同程度の防除効果が得られ,効果の低下は認められなかった。さらに,これら2剤にマシン油剤を混用した3種混用の場合,防除効果はマンゼブ水和剤単用散布を上まわり,マンゼブ水和剤とマシン油乳剤との2種混用とほぼ同程度~やや劣る程度にまで向上した。4.マシン油乳剤をマンゼブ水和剤に混用すると薬液の初期付着量は大幅に減少した。マンゼブの付着量は降雨量の増加につれて減少したが,マシン油乳剤混用区がマンゼブ水和剤単用散布区よりも緩やかな減衰曲線を示した。しかし,初期付着量の違いが大きかったため,累積降雨量300~400mm時点においても単用散布区の付着量はマシン油乳剤混用区と同程度~上まわっていた。このようにマシン油乳剤混用による防除効果の向上は薬剤付着量および耐雨性の面からは説明できなかった。5.展葉初期から梅雨期にかけての殺菌剤散布時にマシン油乳剤200倍を混用することでミカンハダニに対する高い密度抑制効果が得られた。一方,同400倍混用の場合には6例中3例で要防除水準を超える場合もみられたが,その時期は8月中旬以降で,急増することはなく,8月下旬以降の殺ダニ剤散布時まで十分な密度抑制効果が得られ,ミカンハダニに対するマシン油乳剤の低濃度連続散布の有効性が実証された。6.展葉初期から梅雨期にかけて3~4回実施した殺菌剤の散布時に混用したマシン油乳剤の果実品質に及ぼす悪影響は200倍混用の場合,5例中1例で糖度の低下として認められたが,400倍混用では5例すべてにおいて果実糖度の低下を生じることはなかった。7.温州ミカンの展葉初期から梅雨期にかけての殺菌剤散布時にマシン油乳剤を積極的に混用し,薬剤散布後の累積降雨量およびミカンハダニ密度を防除要否の判断材料としたスプレーカレンダーを提案した。
索引語散布;殺菌剤;防除;効果;ミカン;薬剤;密度;果実;糖度;利用
引用文献数59
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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