卵巣を摘出したSCIDマウスへのウシ二次卵胞の異種移植

卵巣を摘出したSCIDマウスへのウシ二次卵胞の異種移植

レコードナンバー700556論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00014744NACSIS書誌IDAA10936678
著者名千本 正一郎
太田 篤
橘 成郎
ほか1名
書誌名The Journal of reproduction and development
発行元Japanese Society of Animal Reproduction
巻号,ページ50巻・ 4号, p.439-444(2004-08)ISSN09168818
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抄録未発育あるいは発育途上の卵母細胞の体外培養に替わる手法として、卵母細胞を含む卵巣組織片を遺伝的に免疫不全な別の動物の体内に移植して発育させる方法がある。この異種移植法は、卵巣内の小さな卵母細胞から成熟した卵母細胞を生産する新たな技術として期待される。以前、我々は、重症複合免疫不全症(severe combined immune deficiency:SCID)マウスの腎臓被膜下に移植したウシの二次卵胞が、移植4-6週後に胞状卵胞へと発達することを報告した。本研究では、卵巣を摘出した雌SCIDマウスにウシ二次卵胞(直径140-190μm)を移植し、4-6週後に移植片中の卵胞および卵母細胞の発育状況を観察した。移植4週後、対照の卵巣未摘出マウスでは、直径350-550μmへと発達したウシの胞状卵胞が観察された。他方、卵巣摘出マウスにおいては、直径2.5mm以上に発達した1個の大きな卵胞と、その卵胞の周辺に扁平な形に変形した卵胞が観察された。移植6週後、対照マウスにおけるウシの卵胞の平均直径は、移植4週後に比べてさらに増大したが(4週:457.6±50.8μm、6週:591.8±132.0μm)、卵巣摘出マウスでは、移植4週後にみられた大きな卵胞が移植6週後には退行したと考えられ、卵胞の平均直径は減少した(4週:864.2±988.2μm、6週:496.5±137.6μm)。対照マウスにおいては、移植したウシの卵胞の70%以上が形態的に正常であり、卵胞腔を形成していた。また、ほとんどすべての卵胞内には正常な卵母細胞が観察され、その平均直径は移植6週後には122.5±2.2μmに達していた。卵巣摘出マウスにおいても卵母細胞は移植後発育したが、その生存率は対照マウスに比べて低かった。これらの結果から、ホストマウスの卵巣を摘出すると、移植されたウシの二次卵胞の発達パターンが変化し、卵胞のうちの1個が著しく発達することが示唆された。
索引語卵胞;移植;マウス;卵巣;ウシ;卵母細胞;直径;発育;培養;組織
引用文献数30
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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