水稲の新品種‘ふっくらももこ'の育成

水稲の新品種‘ふっくらももこ'の育成

レコードナンバー701624論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20005551NACSIS書誌IDAA11377130
著者名日原 誠介
妹尾 知憲
大久保 和男
書誌名岡山県農業総合センター農業試験場研究報告 = Bulletin of the Agricultural Experiment Station, Okayama Prefectural General Agriculture Center
発行元岡山県農業総合センター農業試験場
巻号,ページ22号, p.1-11(2004-07)ISSN13466658
全文表示PDFファイル (1015KB) 
抄録‘ふっくらももこ’は、岡山県農業総合センター農業試験場において育成された早生の水稲うるち固定品種で、その来歴及び特徴は次の通りである。1.1989年に岡山県立農業試験場において、‘キヌヒカリ’を母とし、‘コシヒカリ’を父として交配を行い、F1世代とF3世代を世代促進した後、1991年F4世代で個体選抜し、以後系統育種法によって選抜、固定を行って1997年からは岡山57号の系統名で検討した。その結果、短稈で穂発芽しにくく、極良質、極良食味で直播適正も優れていたので、2002年12月に品種登録を申請した。2.出穂、成熟は‘キヌヒカリ’、‘コシヒカリ’とほぼ同じで、育成地では早生に属するうるち種である。3.稈長は‘キヌヒカリ’より2cm程度短く、穂長はやや長い。着粒数は‘キヌヒカリ’と‘コシヒカリ’のほぼ中間で、穂数は‘コシヒカリ’と同程度で、草型は中間型に属する。止葉はやや直立し、草姿熟色ともに優れ、穂の着粒はやや密で、脱粒生は難である。4.耐倒伏性は‘キヌヒカリ’と同程度に強く、穂発芽性は難で、耐冷性はやや強い。5.いもち病真性抵抗性は‘コシヒカリ’と同じ+と推定され、圃場抵抗性‘コシヒカリ’並に弱い。また、白葉枯病に対しても‘キヌヒカリ’よりやや弱く、縞葉枯病には抵抗性遺伝子を持たず弱い。6.収量性は、‘コシヒカリ’並で安定して高く、高温登熟性に優れ、早期栽培に対する適応性も高い。7.玄米の大きさは‘コシヒカリ’並で、光沢、透明度は良く、見かけ品質は‘コシヒカリ’より優れる。8.食味は‘コシヒカリ’とほぼ同等で粘りが強く、精米特性も‘コシヒカリ’並である。9.直播適性は、湛水直播栽培において、カルパー無被覆でも出芽苗立ちが安定し、転び型倒伏にも強いことから適応性は高い。10.適地は、岡山県中部から北部にかけての標高200m以下の地力中ようから肥沃な地域で、5月上旬から下旬の普通期移植と、カルパー無被覆種子を表面散播する湛水直播に適する。11.‘キヌヒカリ’よりやや短稈で、耐倒伏性は強いが、過度の多肥栽培では、いもち病が発生しやすいので、‘キヌヒカリ’並の施肥量とする。また、白菜枯病や縞葉枯病には弱いので、適期防除に努める。
索引語性;穂;育成;岡山県;稈;倒伏;抵抗性;栽培;水稲;早生
引用文献数7
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

論文アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat