但馬牛集団のジーンドロッピング法による系統分類の試み

但馬牛集団のジーンドロッピング法による系統分類の試み

レコードナンバー711743論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20009961NACSIS書誌IDAA11834673
著者名福島 護之
坂瀬 充洋
野田 昌伸
ほか5名
書誌名兵庫県立農林水産技術総合センター研究報告. 畜産編
発行元兵庫県立農林水産技術総合センター
巻号,ページ41号, p.16-21(2005-03)ISSN13477730
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抄録但馬牛における始祖個体遺伝子の消長をジーンドロッピング法で調べ,その結果を基に普遍的な系統分類の方法を検討した.1 現存牛の血統を可能な限り遡り出現した牛のうち名号,生年月日が明らかで,産地が兵庫県内の牛を始祖個体としたところ,条件を全て満たす個体は1,461頭(累計遺伝的寄与率0.773)となった.系統分類のための始祖個体は,Pr(lost)の小さい100頭に限定した.2 始祖個体の生産地は城崎郡14頭(累積寄与率0.0314),出石郡2頭(累積寄与率0.0002),美方郡82頭(累積寄与率0.637)と養父郡2頭であったが,当時の郡境からは養父郡の2頭は美方郡に分類されていると考えられ,美方郡産が84頭にのぼり寄与率が高かった.3 現存個体27,138頭に対する始祖個体からの遺伝的寄与率を計算し,その結果を基に主成分分析を行った.第3主成分までで約85%を説明でき,現在個体の頭数割合が3.7~25.9%の8グループに分類できた.4 各グループ内及びグループ間の平均血縁係数から,G1~G4とG8ではグループ間の平均血縁係数がグループ内の平均血縁係数よりも高いグループが存在し,近年は系統外の種雄牛との交配が増加したことに起因すると考えられた.G5~G7では,グループ内の平均血縁係数が最も高く,依然,系統内交配が主流であると考えられた.5 グループ毎の近交係数は,16,143頭の結果からG1~G4では13.0~17.8%と低く,G5~G8で18.7~23.2%と高い傾向にあった.6 グループ毎の枝肉重量の育種価の平均は-8.1~-2.7とグループ間でばらついていた.BMS育種価の平均に関しても,0.63~1.00とばらついていたが,各グループともに最大値をみると1.477~2.137と能力が高い個体から含まれていた.以上の結果から,ジーンドロッピング法により選定した100頭の始祖個体を元にした系統分類法によって現在の但馬牛を分類することが可能であり,頭数や産肉能力から見ても遺伝的多様性を保持しつつ,今後の改良が可能であることが明らかとなった.
索引語個体;分類;系統;産地;交配;育種価;能力;集団;遺伝子;消長
引用文献数3
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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