群集集合に影響を及ぼす要因

群集集合に影響を及ぼす要因

レコードナンバー711884論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00015063NACSIS書誌IDAN00193852
著者名平尾 聡秀
村上 正志
小野山 敬一
書誌名日本生態學會誌
別誌名日生態会誌
Jpn. j. ecol
Japanese journal of ecology
日本生態学会誌
発行元日本生態学会暫定事務局
巻号,ページ55巻・ 1号, p.29-50(2005-04)ISSN00215007
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抄録1.本稿は、群集集合の一般的な枠組みについて、そのメカニズムとプロセス、結果として生成される群集構造の関係を包括的にまとめたものである。2.群集集合とは、ある群集が形成されること、または形成されていることである。群集集含は、種プールの制約、分散の制約、環境の制約、および集合規則に制約される。また、群集集合が確率論的に決まるとする考え方もある。3.群集は局所群集とメタ群集の階層的構造をもち、階層的なα多様性、β多様性、γ多様性によって記述される。また、群集集合の帰結として、群集構造が分岐する多重安定状態が観察される。4.種プールのサイズが大きくなるとともに、α多様性、β多様性、γ多様性がそれぞれ増大する。生息場所タイプの頻度をもとに種プールサイズと種多様性を関連づけた種プール仮説がある。5.分散率が大きくなるとともに、α多様性は単峰形となるが、β多様性とγ多様性は減少する。種の移入順序は群集構造の収斂と分岐、すなわちα、β、γ多様性それぞれに影響を及ぼす。また、分散を主要なメカニズムとして、メタ群集で種の入れ子分布による構造化が観察される。6.一次生産性が大きくなるとともに、α多様性は単峰形となるが、β多様性とγ多様性は増大する。撹乱率が大きくなるとともに、α多様性は単峰形となるが、β多様性とγ多様性は減少する。種の特性に基づいて、環境の制約には環境フィルターとしての作用がある。また、環境勾配に基づいて、メタ群集で群集の空間的回転による構造化が観察される。7.群集集合において作用する内部の制約として、栄養段階内と栄養段階間において5つの集合規則が一般的に考えられる。これらの集合規則のほとんどは群集における資源動態や空間動態に基づくものである。8.すべての種個体が繁殖と死亡において同等であり、それぞれの種個体数が確率論的に増減することを仮定している中立理論では、その予測性や仮定がテストされている。決定論的プロセスと確率論的プロセスのどちらで現実的なデータに当てはまりがよいかは不明である。9.群集集合における今後の研究では、制約間の相互作用と時空間スケールの考慮が必要である。また、食物網で群集構造を記載することによって、群集集合と生態系機能に関する研究の統合を図ることが課題である。
索引語群集;種;構造;環境;分散;作用;栄養;動態;空間;個体
引用文献数254
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI

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