クワ暗斑病菌Myrothecium verrucariaの産生する毒性成分のクワ病葉からの検出と病原性に果たす役割について

クワ暗斑病菌Myrothecium verrucariaの産生する毒性成分のクワ病葉からの検出と病原性に果たす役割について

レコードナンバー720623論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00014149NACSIS書誌IDAN0019269X
著者名村上 理都子
平舘 俊太郎
白田 昭
書誌名日本植物病理學會報 = Annals of the Phytopathological Society of Japan
別誌名Japanese journal of phytopathology
日本植物病理学会報
発行元日本植物病理學會
巻号,ページ71巻・ 3号, p.166-178(2005-08)ISSN00319473
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抄録Myrohecium verrucariaは多くの植物に感染するが、感染機構については解明されていない。このためクワ暗斑病菌であるM.verrucariaのMAFF840074株を用いて、クワへの感染特性を調べることによって、M.verrucariaの感染機構について検討することにした。本菌の水で洗浄した分生子のクワ葉への感染率は低かったが、本菌のブドウ糖加用ジャガイモ煎汁寒天培地中にはクワ葉に対して毒性を示す成分が存在することが示され、本成分を添加することによって本分生子の感染率は高まり、形成病斑も大きくなることが示された。本成分を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で単離した結果、ロリジンA、ヴェルカリンA、ヴェルカリンJと未同定毒性成分(毒性成分A)が得られた。ロリジンAとヴェルカリンJは、ヴェルカリンAと毒性成分Aよりも強い毒性をクワ葉に示した。これらの成分は本病に対して感受性の品種葉に抵抗性品種葉よりも強い毒性を示す傾向がみられた。薄層クロマトグラフィーを用いて、クワ病葉中における毒性成分の検出を試みた結果、ロリジンA、ヴェルカリンAと毒性成分Aと推定される成分が検出された。また、これらの成分はHPLCによっても検出され、各成分の濃度を調査した結果、実験を行った14日間において本菌接種12日後で最も高い濃度で検出され、ロリジンAは5×10(-7)M、ヴェルカリンAは1.6×10(-7)M、毒性成分Aは21×10(-7)Mであった。しかしヴェルカリンJは検出されなかった。さらに、本菌の分生子はクワ葉に壊死斑を形成する濃度以上のロリジンAとヴェルカリンAを添加しないとクワ葉に感染しなかった。以上のことから、ヴェルカリンJを除くこれらの毒性成分は本菌の病原性に関与する可能性が示唆され、病斑拡大因子として機能すると推察された。
索引語成分;毒性;クワ;葉;感染;検出;濃度;病原性;機構;形成
引用文献数35
登録日2011年12月19日
収録データベースJASI, AGROLib

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