木質バイオマス利用技術(2)
- レコードナンバー
- 752139
- 論文タイプ
- 学術雑誌論文
- ALIS書誌ID
- ZZ20037564
- NACSIS書誌ID
- AA12417230
- 論文サブタイトル
- 木質バイオマス循環利用モデルの開発
- 本文言語
- ja
- 著者名
- 小澤 創
- 誌名
- 福島県林業研究センター研究報告
- 別誌名
- 福島林研研報 ; Bull. Fukushima Pref. Forestry Res. Ctr.
- 発行元
- 福島県林業研究センター
- 巻号ページ
- 40号,p.19-34(2007-12)
- ISSN
- 13471406
- 抄録
- スギ林やヒノキ林などに残された利用されていない木質バイオマスとして、林地残材および未利用間伐材がリサイクル可能なエネルギー資源として注目されている。これらの未利用な木質バイオマスは相当量あるものの、一般的に都市近郊で発生する建築廃材や製材工場で発生する廃材よりも林地からの収集運搬費用の方が高いとされ、現実には有効に利用されていないと指摘されている。しかし、これらの未利用な木質バイオマスがある地域にどれくらいあり、それがどのように分布しているかについては詳細に明らかにされていない。また、林地からの収集・運搬費用に関してもどの程度になるかについては不明な点が多い。そして、その地域の未利用な木質バイオマスの分布と関連させ、それらがどれくらい利用できるのかについて検討した事例もほとんどない。そこで、福島県及び福島県いわき市を対象として木質バイオマスの賦存量の推定と、それらをペレットエ場まで搬出する際のコストを推定した。これらから、いわき市における林地残材および未利用間伐材の利用の可能性について検討した。県内の林地残材は拡大係数を用いた推定によると、X齢級以上のスギ林を皆伐した場合、林地残材は約270万tと算定された。また、スギの未利用間伐材は、間伐実績(2002〜2005年度)から推定すると約7.5万t/年と推定された(間伐率30%で全木搬出しないと仮定した場合)。この未利用間伐材は約3万世帯が1シーズンに使う熱量に相当すると推定された(1世帯あたり、1シーズンに1,800Lの灯油を使うと仮定した場合)。他の報告の事例を参照すると、林内から林道脇までの収集・作業道運搬費は既設の作業道を利用し、機械集材・100m運搬を行った場合、枝葉は4,394円/m3、端材は2,178円/m3になると推定された。林道脇での間伐材の買取価格を2,500〜3,000円/m3(他報告および聞取り)とすると、林道脇から100mの位置にある枝葉でも収集運搬費の方が高くなると推定された。一方、林道脇からペレット工場までの積込・一般道運搬費は、10t車を用いた場合、5kmでは枝葉1,642円、端材1,966円となり、35kmでは枝葉3,073円、端材2,836円となった。また、仮に工場での間伐材の買取価格も2,500〜3,000円/m3とすると、運搬費の方が安くなる距離があると推定された。このことから、林道脇まで運搬されている残材であれば、エネルギー資源として利用可能なことが推察された。
- 引用文献数
- 32
- 登録日
- 2010年7月7日
- 収録データベース
- JASI