ブタ皮下脂肪前駆細胞株の分化に対するオクタン酸の濃度及び添加時期の影響

ブタ皮下脂肪前駆細胞株の分化に対するオクタン酸の濃度及び添加時期の影響

レコードナンバー850145論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00011654NACSIS書誌IDAN10202971
著者名入江 誠一
尾嶋 孝一
大江 美香
室谷 進
千国 幸一
中島 郁世
書誌名日本養豚学会誌 = The Japanese journal of swine science
発行元日本養豚学会
巻号,ページ49巻・ 4号, p.150-159(2012-12)ISSN0913882X
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抄録ブタ脂肪細胞の分化・増殖メカニズムを解明する試験の一環として,ブタ皮下脂肪前駆細胞株(PSPA)を用いてオクタン酸の濃度及びその添加時期が脂肪細胞分化に与える影響について検討を行った。オレイン酸を含む分化誘導培地にオクタン酸を1μM~5mMに調製してPSPAを刺激したところ,オクタン酸濃度が1mM以上になると細胞増殖の抑制及びトリグリセリド(TG)の増加が認められ,オレイン酸存在下においてもオクタン酸がブタの脂肪細胞分化に重要な因子であることが確認された。脂肪細胞分化を決定する主要な転写因子であるペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(PPAR)γ2及びCCAATエンハンサー結合タンパク質(C/EBP)αのmRNAの発現について比較した結果,両遺伝子共にオクタン酸無添加(対照区)と3mM区とで同様の発現量を示し,オクタン酸は転写因子の発現量に影響しないことが推察された。一方,分化マーカーである脂肪細胞特異的脂肪酸結合タンパク質,アディポネクチン及びペリリピン1のmRNA発現量は対照区に比べ3mM区において高く,増殖マーカーである増殖細胞核抗原mRNAの発現が低いことから,細胞数とTG量の測定結果と一致した。更に,分化誘導期間10日間のうちオクタン酸を添加する時期を前期(0~4日),中期(4~8日),後期(6~10日)及び全期(0~10日)に分けてその効果を比較したところ,全期区が前期,中期,後期区に対して細胞数を低下及びTG量を増加させることから,オクタン酸を常時添加するのが効果的であると推察された。また全期区に比べて短期処理区の細胞数が多くTG量が少ないという結果から,細胞はオクタン酸が無くなると細胞増殖を再開すると共にTG合成能が低下すると推察された。オレイン酸存在下において,1mM以上の濃度のオクタン酸を添加し続けることによりPSPAの脂肪蓄積量を効果的に増大させることが判明した。
索引語オクタン酸;分化;濃度;影響;オレイン酸存在下;中期;脂肪細胞分化;推察;ブタ皮下脂肪前駆細胞株;発現
引用文献数28
登録日2013年06月19日
収録データベースJASI, AGROLib

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