ナラ類集団枯損跡地の植生推移の基礎調査

ナラ類集団枯損跡地の植生推移の基礎調査

レコードナンバー851612論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20037564NACSIS書誌IDAA12417230
著者名蛭田 利秀
今井 辰雄
在原 登志男
渡邊 次郎
小澤 創
壽田 智久
長谷川 健二
書誌名福島県林業研究センター研究報告 = Bulletin of the Fukushima Prefectural Forestry Research Centre
別誌名福島林研研報
Bull. Fukushima Pref. Forestry Res. Ctr.
発行元福島県林業研究センター
巻号,ページ45号, p.13-54(2012-12)ISSN13471406
全文表示PDFファイル (2793KB) 
抄録福島県内で近年被害が増加しているナラ類集団枯損の被害跡地の復旧について、西会津町、喜多方市に調査地を設定し、被害木無処理の林分と被害木伐倒後NCSくん蒸処理をした林分の復旧状況を調査した。植生調査から、ナラ類集団枯損被害前後で生育する樹種に変化は少なく、カエデ類、ウワミズザクラなど高木性の樹種やイヌツゲ、エゾユズリハ、ヒメアオキなどの常緑の低木類の植生被度が高かった。今後、耐陰性の高い高木性の樹種や、常緑の低木類が、繁茂していく可能性が高いと考えられた。相対照度調査から、平均相対照度20~30%の範囲の環境で、植生は繁茂しているが、植生の繁茂に変化がない安定した状態であり、平均相対照度が30%以上の環境では、植生の繁茂が旺盛になると考えられた。すなわち、被害木無処理の林分においては、初期の植生の繁茂は旺盛であるが、その後は鈍化する傾向が見られたのに対して、伐倒後NCSくん蒸処理を行った林分は、下草刈りを行っているため、相対照度が高くなり、植生の旺盛な繁茂が見られた。ミズナラ・コナラ林における復旧の可能性については、県の指針による成立本数から、用材林としての復旧は難しいもののシイタケ原木林としての復旧の可能性が示された。しかしこれには、継続した調査による評価が必要であると考えられた。また、すべての林分において、ミズナラ・コナラの実生・稚樹の個体数が時間とともに減少することが確認された。このことから、復旧のためには、植栽などで、個体数を補う必要があると考えられた。以上のことから、稚樹の良好な生育には、光環境の改善が大きく影響することが明らかになった。すなわち、この環境を整えるには、下草刈りや除伐、場合により上層木の伐倒などが必要であり、従来の森林施業を継続的に行わなくては、ミズナラ・コナラ林の復旧は困難である。特に他の植生が早急に繁茂することから、下草刈りが重要であると考えられた。
索引語繁茂;植生;復旧;ミズナラ;林分;被害木無処理;常緑;個体数;環境;樹種
引用文献数48
登録日2014年01月09日
収録データベースJASI, AGROLib

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