福岡県の二毛作水田における有機物施用による炭素貯留効果

福岡県の二毛作水田における有機物施用による炭素貯留効果

レコードナンバー871735論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20005895NACSIS書誌IDAN10485504
著者名藤冨 慎一
黒柳 直彦
小田原 孝治
山口 修
書誌名福岡県農業総合試験場研究報告
別誌名福岡農総試研報
Bull. Fukuoka Agric. Res. Cent
発行元福岡県農業総合試験場
巻号,ページ33号, p.1-7(2014-03)ISSN13414593
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抄録本県水田土壌における炭素含量は,経年的に低下傾向にある。また,温室効果ガス排出の抑制手段として,農地における有機物施用による二酸化炭素の封じ込め効果が期待されている。そこで,土壌タイプの異なる灰色低地土の二毛作水田において,堆肥等有機物を施用した場合の土壌炭素含量の変化および炭素貯留効果を検討した。その結果,(1)中粗粒質土における炭素貯留量は経年的に有機物無施用および稲わら全量還元で減少し,稲わらおよびおがくず入り乳用牛ふん堆肥(以下,堆肥)20t/haの施用で維持される傾向にあった。(2)細粒質土における炭素貯留量は作付け年数と正の相関が認められ,わら等収穫残渣の全量還元で緩やかな増加,残渣および堆肥15t/haの施用で著しい増加がみられた。(3)有機物無施用に対して,わら等収穫残渣を還元した場合および残渣還元と堆肥15~20t/ha施用を併用した場合の炭素貯留量の年間の増加量(炭素貯留効果)は,それぞれ中粗粒質土では0.28t/ha/yおよび0.69t/ha/y,細粒質土では0.17t/ha/yおよび1.06t/ha/yと推定された。(4)年間炭素投入量と(3)から求めた年間の炭素貯留効率(炭素貯留効果/炭素投入量×100)は,同様に中粗粒質土が16.3%および14.9%,細粒質土が5.8%および21.9%であった。(5)この結果から,細粒質土の炭素貯留において,堆肥の施用が有効であることが示唆された。(6)本県全域の二毛作可能な水田(全面積の53%)を対象に有機物施用による年間の炭素貯留増加可能量を試算すると,わら等収穫残渣を還元した場合が7,366t,残渣還元と堆肥施用を併用した場合が33,655tと推定された。
索引語施用;炭素貯留効果;細粒質土;有機物施用;有機物無施用;還元;堆肥;わら;中粗粒質土;炭素貯留量
引用文献数20
登録日2014年07月07日
収録データベースJASI, AGROLib

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