タウナギの特異的血液性状

タウナギの特異的血液性状

レコードナンバー872400論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00014138NACSIS書誌IDAN00064044
著者名佐伯 実香
北川 哲郎
久保 喜計
書誌名近畿大学農学部紀要 = Memoirs of the Faculty of Agriculture of Kinki University
発行元近畿大学農学部
巻号,ページ47号, p.39-49(2014-03)ISSN04538889
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抄録空気呼吸など数々の特異な生態を有するタウナギMonopterus albusの,温度変化への適応機構の一端を明らかとするため,飼育水温変化にともなう血液性状の変化を調査した。また,海産魚32種,淡水魚22種の血液性状との比較により,本種の特性について検証した。血液性状分析では,相対赤血球容積(Ht),ヘモグロビン量(Hb),赤血球数(RBC),白血球数(WBC)を計数するとともに,赤血球の長・短径を測定し,さらに赤血球の恒常性をあらわす平均赤血球ヘモグロビン量(MCH),平均赤血球容量(MCV),平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)を算出した。供試魚の行動は水温の上昇とともに活性化したが,39℃にいたると残存する全個体が斃死した。また,水温10℃付近では摂餌行動,5℃を下回ると呼吸行動は顕著に減少したが,水温低下にともなう斃死個体は生じなかった。血液性状分析において,Ht,Hb,RBCの比はコイ科魚類に似た傾向を示したが,HtならびにHbの値がきわめて高く,むしろ海産スズキ目に近いという結果が得られた。0℃付近でHt,Hb,RBCの上昇が見られたが,赤血球恒数に変化は生じず,本研究で設定した温度帯では血液恒常性が維持されることが示された。以上により,本種の血液性状は他の淡水魚類と比べて著しく濃厚で,絶食をともなう極低温環境に対する適応機構が備わっていると示唆された。
索引語変化;RBC;血液性状;タウナギ;赤血球;適応機構;本種;血液性状分析;上昇;付近
引用文献数20
登録日2014年09月03日
収録データベースJASI, AGROLib

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