植物病原性糸状菌の自然免疫回避機構の解明と防除への応用

植物病原性糸状菌の自然免疫回避機構の解明と防除への応用

レコードナンバー872958論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20534358NACSIS書誌IDAA12721071
著者名西村 麻里江
書誌名JSM Mycotoxins
別誌名マイコトキシン : 日本マイコトキシン学会報
発行元日本マイコトキシン学会
巻号,ページ64巻・ 1号, p.37-43(2014-01)ISSN02851466
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抄録植物は,キチンなどの糸状菌特有の細胞壁構成多糖を異物として認識して自然免疫と呼ばれる防御機構を活性化する。それにも関わらず,病原菌は自然免疫を回避して宿主植物に感染することができる。我々はイネの病原性糸状菌であるイネいもち病菌,イネゴマ葉枯病菌,イネ紋枯病菌の細胞壁の研究から,これらの病原性糸状菌では植物感染時にイネが分解できないα-1,3-グルカンでキチンなどの細胞壁多糖を覆い隠すことにより宿主植物の自然免疫を回避していることを見いだした。これらの3菌は進化上非常に遠い関係にあるだけではなく,感染機構が全く異なること,イネだけではなく多くの植物にとってα-1,3-グルカンは難分解性であることから,他の多くの植物病原性糸状菌でもα-1,3-グルカンが植物の自然免疫を回避に利用されている可能性が高いと考えられる。さらに,我々はα-1,3-グルカン欠損イネいもち病菌に対してイネが侵入前から防御応答を活性化することも見いだした。これらの知見は菌体表面からのα-1,3-グルカンの除去により植物の免疫の活性化を誘導することができることを示しており,α-1,3-グルカンを標的とした新しいタイプの病害防除法への展開が期待できる。
索引語グルカン;植物;イネ;自然免疫;キチン;活性化;回避;植物病原性糸状菌;病原性糸状菌;宿主植物
引用文献数7
登録日2014年09月25日
収録データベースJASI, AGROLib

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