林地における菌根性きのこ類の栽培試験

林地における菌根性きのこ類の栽培試験

レコードナンバー892506論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00010768NACSIS書誌IDAN10149802
著者名小出 博志
増野 和彦
書誌名長野県林業総合センター研究報告
別誌名研究報告
発行元長野県林業総合センター
巻号,ページ10号, p.27-40(1996-03)ISSN1342775X
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抄録アカマツ若齢林における環境改善施業効果並びにマツタケの人工的シロ造成法について平成2年度から5カ年間調査、実験を行ってきたが、この主な結果は次のとおりである。(1) 試験地は上伊那郡辰野町と下伊那郡豊丘村の2カ所に設定し面積は各々0.5haとした。各々の試験地について昭和55年の夏に環境改善施業を実施し、始めの10年間は施業区と放置状態とした対照区の比較を主としたが、これ以降は対照区にも手を加え増産を図った。(2) 試験地における最近5カ年間のマツタケの発生状況は、平成2年は夏の温度は上がったものの秋の降雨が少なめで遅れたために平年作、3年は春から夏の温度上昇が順調で秋の降雨も豊富であったために豊作、4年は春から夏にかけて温度が低めに推移し秋は例のない干ばつであったために凶作、5年は梅雨期から夏の温度が低めに推移したものの6~9月の降雨が順調で豊作、6年は記録的な高温の夏になったものの秋が干ばつで不作という状況であった。(3) マツタケのシロ数は15年間で、豊丘村試験地の対照区が6カ所から8カ所に増えたのに対して施業区は8カ所から21カ所に増え施業の効果が認められた。辰野町試験地では隣接部の施業個所で1カ所新シロが形成されたが、試験地内では形成がなく疎植の人工造林という点に問題が考えられた。(4) マツタケの発生に関わる気象条件としては、春から夏にかけては菌根の発達と熟成に関わる条件を、秋は原基形成と子実体成育に関わる条件をみる必要があるが、この両者が整って豊作になる頻度は本県の場合4~5年に1回程度と思われた。(5) 秋の気象条件のうち降雨量としては9月に300mm以上ある年で豊作となりやすいが、このような年は3年に1回程度の頻度で、本県は基本的に秋の干ばつの影響を受けやすい。(6) 既存のシロを利用して先植え法で感染苗木を作成したところ高い感染率が得られたが、供試した部分では菌根の回復が悪く子実体が形成されなくなった。また、得られた感染苗木を用いて11カ所で再感染実験を行っているが、まだどの個所からもマツタケの発生は認められていない。(7) マツタケの胞子液については酪酸を加え調整直後の培養では胞子の発芽が認められたが、凍結保存後では認められなかった。胞子を塊状にして寒天培地に接種した場合には接種直後及び5カ月間の凍結保存後の培養において発菌が認められた。
索引語夏;秋;マツタケ;春;豊作;条件;年;試験地;温度;降雨
引用文献数10
登録日2015年10月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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