コロニーダイレクトのマルチプレックスPCRによる植物病原性Rhizobium属細菌(旧Agrobacterium属細菌)の菌種同定

コロニーダイレクトのマルチプレックスPCRによる植物病原性Rhizobium属細菌(旧Agrobacterium属細菌)の菌種同定

レコードナンバー900674論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00014149NACSIS書誌IDAN0019269X
著者名澤田 宏之
書誌名日本植物病理學會報 = Annals of the Phytopathological Society of Japan
別誌名Japanese journal of phytopathology
日本植物病理学会報
発行元日本植物病理學會
巻号,ページ81巻・ 4号, p.332-340(2015-11)ISSN00319473
全文表示PDFファイル (1800KB) 
抄録根頭がんしゅ病菌と毛根病菌は,いずれもRhizobium属に属する植物病原菌である。本属内の既知菌種のうち,これらの植物病原菌をメンバーとして含んでいるのは以下の6菌種である: R. radiobacter species complex(R. nepotumとR. pusenseも含む),R. rhizogenes,R. vitis,R. rubi,R. larrymoorei,R. skierniewicense。本研究では,このうちの4菌種(R. radiobacter species complex,R. rhizogenes,R. vitis,R. rubi)を対象として,コロニーダイレクトのもとで実施するマルチプレックスPCRを利用した菌種同定法の開発を試みた。各菌種に特異的なプライマーは,recAあるいはpyrGの配列に基づいて設計した。また,16S rRNA遺伝子(16S rDNA)を内在性コントロール遺伝子(内部標準)として選び,それを標的としたプライマーセットを反応に組み込むことによって,PCRの成否が容易に判定できるようにした。さらに,これらを組み合わせて実験系を構築した上で,その反応条件を至適化した。最後に,この実験系が菌種同定法として信頼できるか否かを証明するために,合計383株の植物病原性Rhizobium属細菌や近縁菌を供試し,妥当性確認(バリデーション)試験を行った。その結果,菌種同定の対象とした4菌種からは,内部標準としての16S rDNA由来のシグナル(780~784bp)とともに,各菌種に特異的な以下のシグナルが安定して得られることが確認できた: R. radiobacter species complex(245bp); R. vitis(319bp); R. rubi(420bp); R. rhizogenes(503bp)。一方,4菌種以外の菌株からは,16S rDNA由来のシグナルのみが認められた。以上より,本法は植物病原性の主要4菌種(R. radiobacter species complex,R. rhizogenes,R. vitis,R. rubi)を対象とした簡易・迅速な同定法としてきわめて実用性が高く,根頭がんしゅ病や毛根病の発生調査・確定診断,病原菌の疫学・生態学的研究をはじめとするさまざまな場面において,同定作業の効率化に大きく貢献することが期待される。
索引語マルチプレックスPCR;species;complex;シグナル;菌種同定;植物病原性Rhizobium属細菌;植物病原菌;菌種同定法;各菌種;内部標準
引用文献数30
登録日2016年05月30日
収録データベースJASI, AGROLib

論文アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat