蒸切干用サツマイモの高品質化に関する研究

蒸切干用サツマイモの高品質化に関する研究

レコードナンバー911176論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20002846NACSIS書誌IDAA11581884
著者名藏之内 利和
中村 善行
熊谷 亨
樫村 英一
鈴木 正明
川又 努
松田 智明
田原 誠
中谷 誠
書誌名作物研究所研究報告
別誌名Bulletin of the National Institute of Crop Science
作物研報
Bull. Natl. Inst. Crop Sci.
発行元農業技術研究機構作物研究所
巻号,ページ11号, p.49-65(2010-03)ISSN13468480
全文表示PDFファイル (2537KB) 
抄録サツマイモ蒸切干の高品質化へ向け、1. 高品質蒸切干加工向け優良系統の開発、2. 紫肉色サツマイモを用いた紫蒸切干等新技術の現地導入試験、3. シロタ障害発生機構の解明、4. 遺伝子解析技術を用いた蒸切干製品等の原料品種判定技術の開発、の4項目からなる一連の研究を行った。高品質蒸切干加工向け優良系統の開発の中で、「クイックスイート」のようなデンプン糊化温度が低い品種・系統が蒸切干加工に適することを明らかにした。これを踏まえ、デンプン糊化温度が一般品種よりも5~6℃低い特長を持ち、蒸切干のシロタがほとんど発生せず、製品の食味や外観が優れる「関東127号」を選抜した。また、紫肉色サツマイモを用いた蒸切干加工に「九州137号」が好適であることを確認するとともに、アントシアニンを蒸切干加工に適した中程度の濃度で含む系統の選抜を進めた。さらに、「クイックスイート」や「九州137号」については、産地での蒸切干加工実証試験でも有望の評価を得た。シロタ障害発生機構の解明の中で、走査電子顕微鏡観察により、シロタは蒸切干加工時の乾燥過程における細胞内容物の収縮が大きいことによるもの(収縮型)、生イモ段階から細胞内デンプンが蓄積異常をきたして含有量が低下するため蒸煮時に空隙が発生するもの(空隙型)の2つのタイプがあることを明らかにした。さらに、MRI(磁気共鳴画像法)を用いた調査などから、シロタ発生部位での水分含量低下を確認した。また、栽培時の水分ストレスがシロタ発生を助長することを明らかにした。遺伝子解析技術を用いた蒸切干製品等の原料品種判定技術の開発では、見出されたサツマイモゲノム中のレトロトランスポゾンRtsp-1配列を利用し、品種間で多型を示すゲノム挿入部位をPCRマーカー化し、これらのマーカーでのPCR増幅の有無の組合せにより蒸切干製品からも正確に品種を判別できることを明らかにした。さらに、活動型のレトロトランスポゾンLIb配列を見出し、品種やクローンが派生する過程で転移・挿入した部位をPCRマーカー化することにより、原料がブレンドされた練り製品でも品種判別が可能な技術を新たに開発した。レトロトランスポゾンによる品種判別技術については、2005年6月に特許出願し、2006年2月より公開された。今後は実際場面での活用が期待される。
索引語蒸切干製品;蒸切干加工;開発;品種;高品質蒸切干加工向け優良系統;デンプン糊化温度;系統;蒸切干用サツマイモ;高品質化;研究
引用文献数27
登録日2017年07月28日
収録データベースJASI, AGROLib

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