食用菊「阿房宮」および「延命楽」花弁ヘキサン抽出物のミクログリアにおけるTNF-α産生に及ぼす影響の比較

食用菊「阿房宮」および「延命楽」花弁ヘキサン抽出物のミクログリアにおけるTNF-α産生に及ぼす影響の比較

レコードナンバー927366論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00012295NACSIS書誌IDAN10467499
著者名若生 豊
佐川 保乃香
米内 真里奈
馬 東建
仁科 淳良
書誌名日本食品科学工学会誌
別誌名日本食品科学工学会誌
発行元日本食品科学工学会
巻号,ページ66巻・ 4号, p.127-138(2019-04)ISSN1341027X
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抄録菊花の成分には優れた消炎や解毒などの作用が知られている。本研究では,食用菊の食品機能に関し栽培品種による相違を検討する観点から,脳内免疫の中心的役割を果たしているミクログリアに対する菊花ヘキサン抽出物の作用を阿房宮および延命楽で比較した。延命楽では,その抽出物はLPSにより刺激した細胞においてTNF-αの放出を抑制する作用が認められ,IC50値は約35μg/mLであった。しかし,ATPにより刺激した細胞のTNF-α分泌に対しては有意な作用を認めることはできなかった。これに対し,阿房宮の抽出物ではLPSにより刺激した細胞のTNF-αの放出を抑制しなかったが,ATPにより剌激した細胞のTNF-αの放出を濃度依存的に高め,抽出物単独でもわずかに誘導することが示され,栽培品種によりTNF-αの放出に対する作用の特徴が質的に異なった。阿房宮と延命楽系統の紫菊は国内で生産が上位の食用菊であり,多くの消費者に親しまれている。培養細胞による検討ではあるが,既報の研究成果を含め両者の成分に関する,ニューロン細胞(SH-SY5Y)の酸化傷害に対する保護作用やミクログリア細胞(MG5)に対するサイトカインの放出を比較した結果,それらの作用の特徴は両栽培品種で質的に異なっていることを示しており,脳内細胞に対する食品機能が異なる可能性が示唆された。近年,野菜や果実の健康への有用性に対する関心が高まっていて伝統野菜も見直されている。しかし,生鮮食品では品種や生産地などにより健康機能が異なっていることがあり,健康維持にこれらを役立て行く際,品種などで区別した食品機能データを蓄積して行くことが重要と考えられる。
索引語作用;延命楽;食用菊;房宮;比較;抽出物;LPS;ATP;品種;細胞
引用文献数27
登録日2019年08月27日
収録データベースJASI

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