長期多段養液栽培トマトの食味食感における品種間差および収穫期間変動

長期多段養液栽培トマトの食味食感における品種間差および収穫期間変動

レコードナンバー930291論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00012295NACSIS書誌IDAN10467499
著者名早川 文代
安藤 聡
風見 由香利
中野 優子
趙 鉄軍
中野 明正
書誌名日本食品科学工学会誌
別誌名日本食品科学工学会誌
発行元日本食品科学工学会
巻号,ページ66巻・ 11号, p.408-419(2019-11)ISSN1341027X
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抄録本研究では,トマトの品質を多面的に評価する方法を提案することを目的として,品種および収穫期の異なる生食用トマトの品質評価を行った。試料には,国内の大玉品種3品種(‘ぜいたくトマト’,‘CF桃太郎ヨーク’および‘りんか409’)およびオランダ品種2品種(‘富丸ムーチョ’および‘Endeavour RZ’)を同一条件で栽培し,3収穫期のものを用いた。主要呈味成分を測定したところ,顕著な特徴として,全収穫期で‘Endeavour RZ’の遊離糖含量が低く,‘ぜいたくトマト’のクエン酸含量が高いといった品種間の違いが示された。また,遊離糖は収穫期が遅くなると高くなる傾向がみられた。力学的特性評価では,内果皮側からの貫入試験によって,内果皮破断領域,中果皮(いわゆる果肉)貫通領域,および外果皮破断領域で構成される荷重変位曲線が得られた。全収穫時期において‘Endeavour RZ’は中果皮貫入平均荷重値が高く,すなわち果肉が硬いことが示された。また,外果皮破断荷重値は,‘ぜいたくトマト’および‘Endeavour RZ’が高かったが,外果皮破断荷重値から中果皮貫入平均荷重値を除した値では,‘ぜいたくトマト’が有意に高く,官能評価値との相関関係より,これが摂食時の皮の存在感を反映していると推察された。官能評価では,試料片のにおいかぎ評価,口中での圧縮評価,前歯で噛み切る切断評価によって,におい,風味,テクスチャーの詳細なプロファイルが得られた。これによって,‘ぜいたくトマト’は「イチゴの甘いにおい」や「酸味」が強く,‘Endeavour RZ’は「甘味」が弱いといった品種による官能特性の違いが示された。また,収穫時期による官能特性の変動もみられたが,その大きさは品種によって異なった。主成分分析を適用した結果,第1主成分は「甘く熟した感じ」,第2主成分は「風味の濃厚感」と解釈され,従来,国内で重要視されていた甘さだけでなく,さらに,それ以外の味や香りによる風味の濃厚感という品質の価値を見出すことができた。
索引語RZ’;ぜいたくトマト;収穫期;品種;風味;品質;におい;国内;違い;果肉
引用文献数25
登録日2020年04月09日
収録データベースJASI, AGROLib

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