籾米を10%添加し,肉用鶏‘天草大王’に肥育全期(8日齢~105日齢)に給与すると,筋胃重量は上昇し,生産性は同等で,飼料コストは19.7円/羽低減される

籾米を10%添加し,肉用鶏‘天草大王’に肥育全期(8日齢~105日齢)に給与すると,筋胃重量は上昇し,生産性は同等で,飼料コストは19.7円/羽低減される

レコードナンバー932605論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00011742NACSIS書誌IDAN10210823
著者名角崎 智洋
桃井 唯
道下 殊代
山下 裕昭
書誌名熊本県農業研究センター研究報告 = Research bulletin of the Kumamoto Prefectural Agricultural Research Center
発行元熊本県農業研究センター
巻号,ページ27号, p.22-31(2020-03)ISSN09158510
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抄録‘天草大王’は,本県の特産地鶏として活用され,生産拡大のため低コストでの生産やさらなる差別化を可能にする技術が求められている。一方,近年の飼料価格の高騰は,生産コスト上昇を招き国内畜産業の継続を脅かす状況である。そこで畜産分野では,飼料価格の安定化も目的の一つとして,飼料用米の利用が政策的に進められている。とくに玄米は,トウモロコシと完全代替が可能であることが分かっているが,籾米は籾の部分を栄養として利用できないため,玄米に比べ栄養価が低い。しかし,筋胃を持つ鶏では未粉砕の籾米を消化可能であり,未粉砕の籾米は玄米よりコストが安価であるため,低コストなトウモロコシ代替飼料としての利用が期待されている。そこで本研究では,肉用鶏‘天草大王’雄について肥育期間の前期の0~28日齢,8~28日齢と全期間の8~105日齢に分け,生産性の低下がなく,飼料コストを軽減できる籾米の添加条件を明らかにするため,以下の実験を行った。肥育前期について対照区を市販配合飼料給与区とし,1)市販前期配合飼料に籾米を10%添加した区(10%添加区),7日齢毎に段階的に5~20%添加量を増やす区(段階増量区),市販配合飼料と籾米を自由に摂食できる区(自由摂食区)を設定した。さらに,2)籾米の添加を10%とする区(籾米10%区)と20%とする区(籾米20%区)を設定し,それらの発育等を検討した。さらに3)籾米を10%配合し22~28日齢の間給与する1週間給与区,15~28日齢の間給与する2週間給与区,8~28日齢の間給与する3週間給与区を設定して,それらの発育等を検討した。また4)籾米10%を前期のみ給与する前期区を対照として,肥育全期間(8~105日齢)給与する全期間区の発育性等を比較検討し,それぞれの飼料摂取量から,飼料コストを試算した。その結果,1)では,増体量について対照区と比べると,10%添加区と段階増量区で対照区より高い傾向であった。また,2)では,増体量は対照区と比べると20%添加区で有意に減少したが,筋胃重量は10%,20%添加区で有意に増加した。3)では,対照区と比べ21日齢~28日齢までの1週間給与区では増体量が有意に減少し,その他に差はなかった。4)では,対照区と比べ29日齢から105日齢における発育性および105日齢時における産肉性に有意差は認められなかった。一方,飼料コストは,前期区は,対照区に比べ14.1円/羽,全期間区は19.7円/羽低下した。これらのことより,肥育前期の8日齢から肥育仕上期の105日齢まで市販肥育前期飼料に籾米を10%添加することは,生産性を損なわず,飼料経費節減に有効であることが示唆された。
索引語籾米;区;給与;対照区;添加;飼料コスト;添加区;天草大王;生産性;前期
引用文献数9
登録日2020年11月16日
収録データベースJASI, AGROLib

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