九十九里海成砂質水田土壌における裏作ブロッコリーの残渣すき込みについて

九十九里海成砂質水田土壌における裏作ブロッコリーの残渣すき込みについて

レコードナンバー260188論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00016679NACSIS書誌IDAN00142421
著者名金子 文宜
松本 直治
書誌名千葉県農業試験場研究報告 = Bulletin of the Chiba-Ken Agricultural Experiment Station
別誌名千葉農試研報
Bull. Chiba Agric. Exp. Stn.
Bulletin of the Chiba Prefectural Agricultural Experiment Station
発行元千葉県農業試験場
巻号,ページ23号, p.107-116(1982-03)ISSN05776880
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抄録海成砂質水田土壌が分布する九十九里平野の成東町,松尾町では1971年から水田裏作にブロッコリーが栽培されている。この地域の水稲は,ブロッコリー残渣をすき込み,全くの無肥料で栽培される。筆者らは現地調査として,ブロッコリー残渣をすき込んだ水田の土壌調査および水稲の生育,収量調査を行なった。また室内実験を行なってブロッコリー残渣から発現するアンモニア態窒素量およびすき込み期間の違いが土壌の酸化還元電位に与える影響を明らかにした。更に適切なすき込み期間を決めるために1979年にポット試験1980~1981年に現地試験を行なった。結果は以下のとおりであった。1. 裏作ブロッコリー栽培時に土壌消毒剤として施用される石灰窒素をはじめとする化学肥料の基肥および追肥は多量に用いられているが,水稲移植前の作土におけるアンモニア態窒素量は0.34mg/100g乾土以下に低下しており,残肥が水稲作に与える影響は小さかった。2. 水稲生育は多分けつで過繁茂になりやすく,倒伏しやすいものであった。また砂質水田での最高に近い収量が得られる場合もあるが作柄は不安定で屑米が多く玄米品質は悪かった。3. ブロッコリー残渣からのアンモニア態窒素発現量は56日後に最高となり24.9mg/100g乾土に達した。これより新鮮物すき込み量300kg/aの場合,アンモニア態窒素量は0.99kg/aと推定した。4. 酸化還元電位は,すき込み直後に湛水した場合は,急激に-72mvまで低下し土壌は強還元状態となった。しかし畑状態のすき込み期間を長くすることで,湛水後の酸化還元電位の低下が抑制された。5. 現地試験の結果,最高収量が得られるすき込み期間はコシヒカリで20~30日,ハヤヒカリで10~20日であった。6. 以上の結果から,ブロッコリー残渣をすき込んだ場合は窒素発現量が大きいため,耐肥性であり耐倒伏性の品種を選定すべきであり,水稲栽培にあたっては登熟歩合を高めることが収量の増加および作柄安定化につながると考えられた。
索引語施肥;作付け;水田土壌;土壌分類(土壌名);アブラナ科;野菜(葉菜);千葉県
引用文献数14
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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