日本産コウヤクタケ科の分類学的研究(6)

日本産コウヤクタケ科の分類学的研究(6)

レコードナンバー630808論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00020889NACSIS書誌IDAA11352650
著者名前川 二太郎
書誌名財団法人日本きのこセンター菌蕈研究所研究報告 = Reports of the Tottori Mycological Institute
別誌名日本きのこセンター菌蕈研究所研究報告
菌蕈研究所研究報告
発行元日本きのこセンター菌蕈研究所
巻号,ページ38号, p.14-22(2000-12)ISSN03888266
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抄録日本産コウヤクタケ科(広義,担子菌類ヒダナシタケ目)菌類の分布調査において,本邦未報告種として以下の6種を認めた. Botryobasidium aureum Parm.:やや舟形を呈した倒卵形の担子胞子(8-9.5×4-4.5μm)と6本の小柄を生じる円筒形の担子器をもつ.本種は子実体とともにアナモルフ,Haplotrichum aureumを形成する.本アナモルフの分生子は出芽によって形成され,裁断状の基部をもつ楕円形または裁断状の両端部をもつレモン形で,連鎖し,ときに分岐する.本種は主に北半球の温帯域に分布する. Hyphoderma macedonicum (Litsch.)Donk:幅の狭い倒棍棒形から類円筒形のレプトシスチジア(50-110×5.5-8μm)とソーセージ形の担子胞子(78×(2-)2.5μm)を持つことによって特徴づけられる.このレプトシスチジアは子実層面から突出し,通常赤褐色の粘性物質で被われる.アジア地域からの報告は本報告が最初である. Hyphoderma orientale(Parm.)Jul:子実体は薄い膜質で,その周縁部に細い白色の菌糸束が形成される.顕微鏡的特徴として幅の狭い倒棍棒形から類円筒形のレプトシスチジア(50-90×5.5-7μm)と類円筒形の担子胞子(7-8×2.5-3μm)をもつ.本種は従来ロシアの西部からのみ報告されていた. Hyphodontia griseliniae(G.H.Cunn.)E.Langer:微細な針状突起に被われた球形の担子胞子(4.5-5.5×4.5-5μm)をもつことによって,Hyphodontia属の他種とは区別される.本種は亜熱帯から熱帯に分布する. Hyphodontia nudiseta Warcup & P.H.B.Talbot:錐形から倒棍棒形のレプトシスチジア(40-65×4-6μm)と広楕円形から亜球形の担子胞子(4.5-5.5×3-4μm)をもつ.本種は針状の子実層面をもつと報告されているが,今回観察した母島産標本の子実層面は平滑である. Phlebiella grisella(Bourd.)Larss. & Hjort.:アミロイド性の担子胞子を形成するAmyloxenasma亜属に所属し,短いソーセージ形から腎臓形の担子胞子をもつことによって近縁種から区別される.今回観察した秋田産標本の担子胞子は従来報告されている本種のそれらよりも小さい.本種は温帯から亜熱帯に広く分布する.
索引語キノコ;真菌類(担子菌);分類;同定;形態;地理的分布;日本
引用文献数13
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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